serial story

□08.
1ページ/8ページ

私、気付いてしまいました。退くんの魅力に…


はい。そうです。
実は私、退くんの事が好きなの…。悪かったですねー。


いい子だなって思ってたけど…
まさかこんなに好きになってしまうなんて…

人生って何があるかわからない。


つまらないとか悲しいとか嘆いてたけど、今では毎日笑って、ドキドキして…

そんな毎日が続いてくれるだけで十分だって思ってた。


だけど今が幸せで、退くんの優しさで心が満たされてて、時々怖くなる。
幸せってずっと続くものなの?

時々思い出すの。…前に退くんが怪我した時の事。
あの時に、退くんがしてるのはすごく危険な仕事なんだって改めて知った。

それからは、何よりも退くんが生きていてくれる事を祈ってる。


退くんが好き。

その気持ちに気付いた今、それをすぐに伝えたいと思った。


だけど、言ってしまったら…全部なくしてしまうかもしれない。

またフられるかもしれない。
傷ついて終わるかもしれない。
報われないかもしれない。

困らせるかも、嫌われるかも、避けられるかも…



私は好きって伝えたい。

でも、それは退くんからしたら迷惑かもしれない。

人をフるのも疲れるよね。
退くん優しいから、きっとすごく考えちゃうよね…
私を傷つけない方法とか何とか、考えちゃうんだよきっと!

あぁ…またマイナス思考になってきた!


ごめんね退くん…こんな私が好きになっちゃって…

ホントに…


ホントに…



「ごご、ごめんなさい…っ!」


「ええっ!?ニロ美ちゃん大丈夫!?」
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ