serial story

□04.
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「お疲れ様でしたー。」

昨日のお酒でちょっと二日酔いかも…

そうだ、買い物して帰らなきゃ。
カートを押して店内を歩く。

あ、これ退くんが張り込みの時に食べるっていうあんぱん。
おいしいのかなぁ…
試しに1つ買ってみようかな。

あんぱんを1つ取ってカートに放り込む。

そして、また店内を歩く。


えーっと…キャベツ、キャベツ…

……やめた。



カートを押してある場所に戻る。


決めた!私も退くんと同じ事する。

あんぱん生活するよ!!



あんぱんと牛乳を大量にカートに詰め、レジに向かって走り出す。



私も頑張るから…

頑張ってね!退くん!



・・・


あんぱん生活7日目…


あんぱんを、レンジにかけて…スパーキング!!

「あはは…私やっぱり、メロンパンにすれば…」

「ニロ美ちゃん!?」

「メロンパンナちゃんになればよかった。ふふふ…」

「ちょっとニロ美ちゃんどうしたの!?」


休憩室に入ってきたパートのおばさんたちが次々に怯えてる。



あれ…私、何やってんだろう…




『ありがとう…張り込み成功したら、またあの公園に行くから。』

2、3日もかからないって言ってたのに…
もう1週間も公園に来ないしさ!



あれ?ちょっと待って、遅過ぎじゃない?
おかしくない…?


『バレなきゃね。』

退くんの言葉がよみがえる。

やだ、まさか…バレた?いやまさか…
でもバレたら、どうなるんだろう…怖くて想像したくない。

仕事全然集中できない…!
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