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□先輩とわたし
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(...遥か昔の学パロです)



先輩と私


実は最初は大嫌いだったり、意地悪だったり、私以上に子供っぽかったり、でもずっと憧れていたり、
それは凄く大きな存在で。

いつも、貴方の声を探してた。
貴方の影を追いかけていた。



一緒に登下校しましょう。




(パターン1)

「せっかく今日は天気が良くて気持ちの良い朝なのに」
『……』
「何拗ねてんの?」
『……』
「おーい」
『…別に拗ねてないです』
「拗ねてんじゃん」
『…だって、』
「ん?」
『先輩、昨日告られてたじゃないですか』
「…あー、」
『しかも、吹奏楽部のメガトン級に美人な先輩』
「メガトン級って…」
『もう、ショックです』
「ちゃんと断ったんだからいいでしょ」
『違います!』
「え?」
『先輩は私と付き合ってるのに』
「……」
『なのに、平気で告ってくるその余裕な感じが悔しいんです』
「……」
『先輩には私がいるのに』
「…じゃあさ、」
『……』
「見せ付けてやろうか?」
『…へ?』

――――――ぎゅっ

「手、繋いで登校しよう」




(パターンに2)

ガタンガタン

「……」
『先輩、眠いんですか?』
「…うーん」
『もうすぐ着きますよ』
「電車の揺れが…」
『揺れが…?』
「心地よくて…」
『よくて…?』
「眠すぎる…」
『ふふふ』
「ねぇ、」
『はい』
「肩…かして」
『肩、ですか?』
「…うん」
『いい、ですけど…』
「…ありがと」
『(なんか緊張するな)』
「じゃあ、お借りします」

――――――こてん

『(うわ。先輩の香り…)』「Zzz……」




(パターン3)

「遅いよ」
『すいません』
「寝坊?」
『はい』
「まったく。人が自転車で迎えにきてやってるのに」
『ごめんなさい』
「まぁいいや、早く乗って」
『はーい』
「少し飛ばすからね」
『はーい』
「…あのさ、」
『はい?』
「もっとちゃんと捕まってなよ」
『は、はい』

――――――ぎゅっ

「おー…」
『な、何ですか?』
「割りといいね」
『だから何ですか?』
「胸が当たってる」
『……!!』




(パターン4)

『先輩の一口ください』
「嫌だ」
『ケチ』
「俺のピザまんだから」
『ぶー…』
「ねえ」
『何ですか?』

――――――がぶっ

「(もぐもぐ)」
『あーっ!』
「あ、こっちもうまい」
『ひ、ひどい…』
「大袈裟だなー」
『具のところいっぱい食べたー』
「ちょっと!なんで涙目になってんの」
『私の肉まんー!!!』
「ははは」
『返してください!』
「無理、もう胃の中」
『じゃあ先輩のピザまんください』
「嫌だ」
『……』
「…わかったよ!ほら」
『やったー、……あれ?』
「…なに」
『ピザのところが無い!』
「ははは」
『ひ、ひどい…』

学校帰りの中華まんはなぜか美味しい。




(パターン5)

『先輩、見て見て!』
「ん?」
『夕陽、』
「おー!」
『きれいですねー』
「だねー、」
『今日は委員会が長引いて最悪って思ってたけど』
「うん」
『でもそのおかげで先輩と夕陽見れたから』
「うん」
『結果オーライです』
「ははは」
『…きれいだなぁ』
「…うん」
『だいだい色ですね』
「…うん」
『あとどれくらいで沈んじゃうのかな』
「…ねぇ」
『はい?』
「こっち向いて、」
『……っ』


夕日を横目に、熱いキスをした。
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