砂のお城

□Shall We Dance?
1ページ/3ページ

パーティー会場に入ると皆、こちらを向き静かになった

今回はテーブルも少なく音楽隊のようなものもいる。

まあダンスパーティーだ

「今回、私は何をすれば良いんですの?」

サー?と上目遣いを意識してにっこり言うと

「普通に食事でもしていてくれ」

ええ、分かりましたと答えて英雄様に人が寄る前にテーブルへ向かった

音楽隊の音楽はとても心地が良く客達のダンスも素晴らしかった

しかし途中で音楽が途切れた

何事かと見るとバイオリンの弦が切れていた。

客達がイライラした面持ちで音楽隊を見ていた

新人らしくおどおどしていたがどう助けてやろうと悩んでいると素早く英雄様が近寄った

怒るのかな?と思い、助けに行こう!と小走りで近づくと

「大丈夫か?…砂で作るのはどうだろう?おい、モニカくん手伝ってくれ」

「分かりましたわ」

と返事をすると砂で弦を継ぎ足し、私の水で濡らして固めた

「一時的だがパーティー中なら大丈夫だろう。帰ったらすぐ直したまえ」

此奴今どういう気持ち何だろう
仮面さえ被っていればすんごい優しいのに…

「私、またテーブルに戻ればいい?」

「いや、ちょっと待ってくれ」

言った後膝をついて

「Shall We Dance?」

と言われた

「あら、キザなのね」

クスッと…妖艶に見えるように笑って

「Sure,I’d love to」

と答えさせてもらった

何処かで見た映画のように大会に誘われるぐらいまで上手いと良いんだけど生憎、嗜む程度なのでそれほど上手くは無かったはず…

というか今踊れるかな?
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ