砂のお城

□Shall We Dance?
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楽しかった時間はすぐに終わり、今回はすぐ終わった

音楽隊のバイオリン弾きは最後に残ってもらい、砂と水をとり帰らせた

「今回もあれですか?女性が寄ってきて断れなかった〜とかですかねぇ?」

「それもあるが君とも踊ってみたかったのだよ」

「あら、踊れないのを馬鹿にしたかったの間違いでしょう?」

「…正解。」

最後の客が帰ったのを確認して

「……はい、ざまあ!私何でもできちゃうんですよ〜!!」

にやにやして言うと死ねと言われた

「残念!貴方より寿命は長いはずですもーん!」

「今すぐ縮めてやる」

そう言ってお得意の鉤爪で押さえつけられた

だがいつまでもやられっぱなしの私じゃ無いんだよ!

鰐君の砂化を見習って私も全身水にして逃げてやろうという大計画だ!

そうとなったら実行するのみ!
と水になろう…としたが出来なかった

「なんか水になれないんだけど」

「ああ、俺が偽物を掴まされていない証拠だな」

「なにこれ」

「海楼石を粉にすると能力を使えない。と売り子が言っていた」

「ショッピングに行っちゃった系?」

「ああ。」

「買っちゃった系?」

「まあそうなるな」

嘘だー!!と泣きつくと離してくれた

まだ粉が付いているらしく力があまり出ないがまあ殺されるより良いだろう

「遊びだ。まだ殺さん」

「うわーないわー…力出ないしどうしてくれんの?」

「安心しろ。また連れてってやるよ」

此奴また…というかドレスというスカートの一種とも言えるものを着ている私を肩に担ぐ気か?と不安になったがなんと…世に言うお姫様抱っこをされ、砂にもならず歩いていった

「…なにこれ羞恥プレイ?」

「助けてやってるだけだが?」

何かねお嬢さんと聞いてきて尚のこと恥ずかしくなり顔を隠した

もう一生捕まりたくない!
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