砂のお城

□それは兎も角
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「なんか私珍しく鰐君より上なんだわ」

そう言うと、ん?と上を…私の方を見てそう言った

珍しい上目遣いに一瞬ドキッとしたが平静を装いニコッとした

「喋んな。気が散る」

なんとも冷たい返しをされて戸惑ったがまた喋ると怒られるのでスッと黙った

沈黙が続いて大変暇だった時ばーんとドアが開いてゼエゼエと息を切らしたマリンが先日メイクをやってくれた人を連れて来た

「モニカ…連れて、来たわよ……え?」

言葉にも間がすごい空いているので余程走ったに違いない
しかしメイクの人は息切れ1つもない。どういうことだろう…

うーむと悩んでいるとマリンは石のように固まっていた

「何?どうしたの」

「モニカ!あなたクロコダイル様に何させてんのよ!」

羨ましいー!と睨みを利かせて言っているが正直怖くない

「クロコダイル様が直々にやりたいって言ったしー!」

私がやらせたわけじゃないもーんと口を尖らせて言うとぐぬぬと何か言いたそうだった

「すまないが黙っていてくれないか?はみ出す」

鶴の一声とは正にこのことで水を打ったように静かになった

マリンはメイクをしてあるのを確認し、メイクの人と一緒に帰っていった

じっくり、そして綺麗にネイルが完成され、さあ行こう。と立ち上がりエスコートをされ会場へと向かった
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