砂のお城

□急がば回れ
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私を下ろしてから私室に入りやがるクロコダイル

走る時の振動が無かったからまだ良いがお腹を圧迫される感じで苦しいは苦しい。

そうしてお腹を押さえている間にもクローゼットを開けて選んできた

「ほら、これ着ろ」

「じゃあ出てけよセクハラオヤジ」

彼が選んだのはフィッシュテールと言うらしいドレスで色もフィッシュというその名前に合う様な海の色でとても綺麗だと思った。

だが私に似合うか、と言うのは別の問題なので彼が出ていった後に逃げ出そうという大計画だ。

でも彼が直ぐにああ。と言って出ていったのでちょっと拍子抜けだ。何処かに罠的なものがあるのではないかと疑ったが特に何も無さそうなのですかさず窓から逃げた。

が、やはり簡単に行く訳が無く今度はロビンちゃんに止められた。

「ドレスって着なきゃ駄目なの?」

「勿論。彼が貴方の為に選んだんだから」

ロビンちゃんがそう言うと手が生えてきて…生えてきたのだ。驚くことに…まあ私は連れ戻されドレスを着せられたのだけどやはり似合っているとは思えない

でもロビンちゃんはとっても似合ってるとニコッと笑って言ってくれた。
ああ、女神は此処にいるのかな?と錯覚してしまった。いや、錯覚などではない。この人が女神なのだ。と神話的な事を考えていると他のメイドさんが来て真っ黒の靴をくれた。
これ又いつもは履かないようなハイヒールだった。
部屋の中で少し歩いてみても慣れずに転けそうになる事が多々あった。

またまた他のメイドさんが来て私にメイクとウィッグとやらを着けにきた。
ウィッグとやらは私の髪をそのまま長くして毛先ら辺がクルクルっとなっているなんとも女子〜なかんじだった
メイクはこれやって見たかったんですよーとやってくれた人が言ったので少々不安だったが別人のようになっていた
勿論、綺麗になったという意味で

と言うか段取りが良すぎる。あのオヤジ初めからわかってやがったな……と思うと顔が歪んだが鏡を見て少し怖くなったのですぐにいつものニコニコに戻した

やっぱり笑顔が一番だね!
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