砂のお城
□急がば回れ
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マリンの部屋へ静かに、且つ急いで行った。
あとは角を曲がってまっすぐ行けばマリンの部屋だ
と言うのに誰かに角で誰かとぶつかってしまった
「すんません、私急いでいるので先を急ぎます」
と言った筈なのにグッと腕を引かれてその人に倒れ掛かった
「この俺を無視する気か?」
馴染みのある声が聞こえて其方を向くとクロコダイルが苛々している様な面持ちで此方を見ていた
「それにドレスにも着替えてねぇじゃねぇか」
「だから着替えさせてもらおうとマリンの所に行くんですよ」
着替えられないから、と呟いたらしょうがねぇなと言い始めたので
「って事でマリンとこ行ってきまーす」
と走ってマリンの部屋まで行った
が、鍵が開いていなかった。何時もは開けっ放しなのに!
「彼奴は元々パーティーの仕事に付いている」
「それ初耳なんですけど…」
クロコダイルがジリジリと私に近づくにつれ私の心臓はドクドクと鳴るのがよく分かる。
「ほら、行くぞ」
とサッと私を担ぎ上げたかと思うと下半身を砂にさせて飛んでいった
「ちょ、ま、待ってってば!もう良いし!自分でやるもん!!」
もんとか恥ずかしいような事を子供みたいに言ってしまったが今の状況の方が数倍恥ずかしい。
殆どの人がパーティーに出ていて人が少ないとは分かっているものの誰かいたらと思うと恥ずかしい。
と言うかこの運び方は無い
お姫様抱っことかさ、憧れるじゃん?
でも肩に担がれてるんだよ!?可笑しいよ!
もっと恥ずかしいよ!女子と思われてないって事でしょ?きっと!
「お前に出来るとは思わないけどなぁ」
「降ろせって意味だよばかぁ!!」
分かれよ!ばか!
と思っているうちに私の部屋に着いてしまった