星の煌めき

□やめてよ
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嗚呼、私は沈むのね

こんな気持ちなんだ…よく分かったわ…

ブラックパールってこんな体験もしてたのかしら
尊敬に値するわ

大丈夫、私はもう沈むのは結構よ?
だって形あるものはいつか壊れる運命だもの

でもね?

あなたはまだまだの筈よ?カトラー?

「ねえ、カトラー、今なら間に合うわ。降りて」

「いや、まだ残してあるものがある」

「何故!?そんなもの捨てなさい!!さっさと降りなさい!馬鹿者が!」

「ああ、そう思ってたのだがね…君をまだ手放せそうにない」

嗚呼、こいつはいつのまに口説き文句なんか覚えたんだろう
イラつく程嬉しいわ

でもね、こんな時ぐらい私を手放してよ

私だって前のポートロイヤルでの飾り物のような生活に飽き飽きしてて、丁度、貴方が使ってくれてすっごい嬉しかったわ

でもそれで結構。

それ以上の感情なんて知らなくていいの

「……溺れて死ぬってすっごく苦しいのよ?」

「分かってる」

「私はもしかしたら生きられるかもしれないわ、安心して逃げて」

「会えるかなんて分からないだろ?」

「……貴方が生きていないなら私も死にたいくらいだわ」

「私もそう思う」

「なによ?私を一人にする気?」

「ああ」

「最低な人」

「ああ、その最低な奴が君を愛していたんだ」

しょうがないだろ?なんて言ってこっちを見ないでよ

貴方と沈めて嬉しいなんて思っちゃうじゃないのよ

「エンド、海の中で何をしようか」

「ええ、そうね…___________」



やめてよ
貴方と沈めて嬉しいなんて…





「……貴方をずっと見つめ続けたいわ」
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