six colors boy
□5話 再会?その2
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[保健室]
「うん、やっぱり軽い寝不足ね。よく寝てる。」
保健の先生がゆきなの寝かされたベッドのカーテンを閉めて出てきた。
「ね、寝不足? 僕がぶつかったからとかじゃなくて?」
涙目のチョロ松に先生は微笑む。
「うーん、廊下でふざけ合いに巻き込まれてしまったのは事実だしそれがきっかけかもしれないけど、何処か酷く打ってる訳ではないから安心して。
でも、目が覚めたらちゃんと彼女に謝るのよ?」
すみませんでした!と叫ぶチョロ松から目線を十四松に移す。
「十四松くん、彼女をここまで運んできてくれてありがとう。
この子本当に・・・」
「「本当に?」」
チョロ松と十四松が首を傾げると、はっとなり先生は首を振る。
「あーっと、何でもなくて・・・それより!
もうすぐお昼休みが明けるわよ!ほらほら、後は先生に任せて!」
2人の背中をぽんっと押し、先生は扉を閉めた。
「大丈夫かなぁ、ゆきなちゃん。」
「チョロ松兄さん、放課後もう一回保健室こよー!」
「うん、そうだね!」
心配するチョロ松と、いつもと変わらない様子の十四松は保健室を後にした。
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「また色々考え過ぎちゃったのね・・・こうなる前に誰か頼れる人がいればいいんだけど・・・」
コーヒーを入れ、保健の先生は椅子に腰掛ける。
「失礼するぜ、ティーチャー。」
ガラッと保健室のドアを開けたのは、スチャッと指でサインを送るカラ松だった。
「・・・いいわね、君は悩みがなさそうで・・・」
「そんなことはないぜぇ。俺はいつでも悩めるこひつz「はいはい、で、今度はどこを怪我したの?」
「えぇ・・・」
カラ松の痛さをモロともせず、先生は救急箱を取り出す。
「次の劇の大道具作り中に、三階から落ちて肘を擦りむいたんだ。」
「本当に君は人間なの!?
なんですよ大道具作るだけで三階から落ちるの!?」
ため息を付きながら消毒を始める先生に、カラ松は恐る恐る聞く。