six colors boy
□4話 再会?その1
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その後、十四松とカラ松に声を掛けようとしたおそ松を「目立つと店にバレるから」という切実な理由のトド松と「あんな恥ずかしい奴と身内と思われたくない」というカラ松に対する冷たい視線の一松が静止し、4人は帰宅した。
「やっぱり何処かで見た気がするんだよねぇ、あの子・・・」
夕飯を食べながらトド松はボヤく。
「何の話だ?」
後から帰宅し共に夕飯を食べるカラ松がキョトン顔で尋ねると、待ってましたと言わんばかりにおそ松が箸でカラ松を指す。
「カラ松お前今日カフェで可愛い女の子と喋ってたろ!?」
カラ松が味噌汁を吹き出す。
「女の子と話すにはまず長男である俺に紹介してからが常識だろ〜?」
「非常識だよ、それは。」
一蹴したもののチョロ松が今度は十四松を見やる。
「十四松も同じお店で同じ女の子と話してたよね?」
「じゅっ十四松がいたのか!?」
やはりカラ松は気づいていなかったようだ。
「うーん?・・・あっ、ゆきなちゃんのことー?
うん!今日ねー、つか昨日もねーその前も会ったよー!」
カラ松と違い十四松はしゃあしゃあと話す。
「河原で仲良くなってーお花貰いに行ってんだ!」
「カフェなのに花?」
チョロ松が不思議そうに首を傾げると、おそ松は箸をぶんぶんする。
「あぁ、ちょっとよくわかんないからいいや。
問題はカラ松だ、カラ松!
お前は何で女の子とお近づきになっちゃってんだよ!」
話の矛先が再度自分に向いたことで、カラ松は再び味噌汁を吹き出す。
「どんだけ吹くんだよ、きたねえな。」
一松が低いトーンで呟くと、軽くすまんと声を掛けカラ松が続けた。
「俺があの悩めるヴィーナスと近い存在にあるのは事実だ。
だがしかし、そこに理由なんていらない。 運命の悪戯ってやつさ。」
本人はキメ顔をしているが、周りはどんな反応であるかはご想像にお任せをする。
「いや、十四松よりコイツのほうが断然何言ってるかわからない。」
「何ヴィーナスって。さぶいぼたつんだけど。」
一松とチョロ松が真顔で返し、食事を再開する。
「んー、ゆきなちゃん・・・やっぱり聞いたことあるんだよなぁ。」
トド松が自身のスマホでアドレスを探す。
各々食事を再開しているが、最初騒がしかったものの大人しくなったおそ松は、カラ松の[悩める]との単語を聞き逃さなかった。