six colors boy
□3話 あおいとり(十四松eyes)
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これは、十四松がカフェに来る3日前のお話・・・。
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おっす!オラ十四松!
今日も河原で野球すっぞぉぉ!
僕はいつも通りに、いつも通りの川原に向かったんだ。
近所の子どもは誰もいなくて、僕一番ノリ!!
と思ったら…
「だめ!」
思わず声が出ちゃった。
だって女の子が川の目の前で泣いていたから。
少し前に出会った、あの子なのかと思って。
また消えちゃうような気がして。
「え?」
顔を上げたその子は、もちろんあの子とは違う子。
「あのね、川に落ちるのかと思って心配したんだー」
大声を出してごめんねと頭を下げると、その子は一瞬で凄い汗が出て、顔がトマトみたいに赤くなったんだ。
「大丈夫っすか!?完熟っすか!?」
思わずオロオロすると、その子は何かに気づいたみたいにほっとした。
「あっ…そっか、兄弟…」
「え!?なに!?」
「いえ!なんでもないです。
こっちこそ、驚かせてしまってすみません。
良かったらお詫びするので少し付き合ってくれませんか?」
いつの間にか涙がぽーんと消えてたその子。
「付き合う!!セッ〇スする!」
「あ、ちょっと何かズレてるような…」
彼女の名前はゆきなちゃん。
近くの高校の1年生だって!
奇遇!僕も近くの高校!だけど2年生だから違う学校?
まぁ何でもいいか!
僕はゆきなちゃんとカフェへ向かった。