six colors boy
□1話 秘密の日課
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「なぁ、知ってるか?」
突然口を開いたのは、赤色のパーカーのポケットに手を突っ込んで座っている長男、おそ松だった。
「角の本屋が閉店したんでしょ?知ってる知ってる。」
興味のないことを物語るように学生バイト求人誌から顔を上げず答える3男チョロ松に続いて、猫と戯れる一松も答える。
「近所の店が閉店って不吉だよね。やっぱり俺の負のオーラには耐えられなかったというか…」
「違う違う!」
そうじゃなくてと頭を掻くおそ松は続ける。
「最近カラ松が変なんだって!」
「うん、それいつものことだね。」
ドライに即答する6男トド松。
その場にいる全員が同調するかのように真顔で頷く。
「あー、もう! だからそれはわかってんだけどさぁ…
トッティが前バイトクビになった店あるじゃん?」
「人の古傷掘らないでくれる!? あれは兄さんたちが店中の砂糖袋ぶちまけたせいでしょ!?」
恐ろしい眼力を飛ばすトッティを無視しておそ松は続ける。
「カラ松、あの店通ってるんだよ今。」