Room1

□好きになったのは2(終)
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黙ったまま私の目を見つめるモモ。





何を思ったかと思うといきなり私の手を引いて家の中に入ってくる。






真っ暗でテレビだけがついたリビングに来ると、そのままソファに座る。





しばらく沈黙が続いた。




その間私はモモの隣で静かに泣いていた。





テレビの音と自分の泣いている声だけが聞こえる。





先に口を開いたのはモモだった。





モモ「....みーたんあのな」





聞こえているが返事をせず聞き流す。






モモ「みーたん....」





モモが弱ったような声でまた名前を呼ぶ。名前を呼ばれるだけでも胸がズキズキと痛む。






モモ「...ミナ」





かすれるような少し低い声で、いきなりちゃんと名前を呼ばれてドキッとする。






モモ「あれ見てショック受けてたらごめん....」





なにそれ。





「...別に何とも思ってないよ」




嘘をついた。





そう言えばきっとモモのことだから「そっか」って何もなかったように話を終わらせてくれる。





モモ「何とも思ってないくせになんで泣いてるの...?」




と思ったけどモモの口から出た言葉は予想外だった。




「...え..?」





その瞬間いきなり私の肩を掴みソファに押し倒すモモ。





「ちょっ....」




言いかけた口に重なるモモの唇。




さっきとは違う、深いキス。




「んっ...ふっ」





モモのペースに飲まれそうにる。




ダメ。




体に力が入らないけど、なんとか弱々しくモモの体を引き離す。





「んっっはぁ...ひどいよモモ...」






モモ「ずっとこうしたかったんだよ...」






違う、違うでしょモモ?




今のモモはきっとさっきの女の人と未遂に終わったから、その欲求を満たすために私を使ってるだけだよ。




愛の無い触れ合いなんて全然嬉しく無い。






モモ「さっきの所みーたんに見られた時、最初あ、やばいって思った。




みーたんはただびっくりしてそのまま帰るのかと思ってたけど、、みーたんがあんなに動揺すると思わなかったんだ。




しかも、今まで見たことないくらい悲しい顔してたから





それで家来てみたら泣いてるし





もしかしてみーたん、私のこと」





「好きだよ....大好きだよ」





モモが話してるのを遮るようにいう。




モモがこの後なにを言うか分かったから少しヤケになってたのかもしれない。




モモ「....ほんとに?」





「ずっと好きだったよ...こんな今でも好き」





するといきなり服に手をかけ脱がしてくるモモ。





「ちょっと、モモっ....」




そっか、モモにとっては都合いいもんね。
私はモモのこと好きで、モモは欲求が満たせて。
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