Vesperia the world
□テルカ・リュミレースへようこそ!
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フレンは、窓辺の側の椅子に腰掛けて本を読んでいた。
夜空には星が煌めき、雲に隠れていた月が顔を出し月明かりがフレンの頬を照らす。
「もう、こんな時間か。」
フレンは、ふと時計を見た。
時間はとうに深夜をまわっており、そっと本を閉じた。
何となく、窓から外を見ると中庭に空から青白い光の柱が現れたと思うと光がすうっと小さくなっていく。
「今のは・・・何だ?」
フレンは光が見えた中庭に走って向かった。
中庭に着くと、先ほど見た青白い光が消えかかってはいたが、見えた。
警戒をしながらフレンは近づいて行くと、青白い光は魔法陣でその上に1人の女性が目を瞑ったまま横たわっていた。
見かけは10代後半だろうか。
おまけに、見たこともない服装だった。
フレンは近づいて、彼女に声をかけた。
「君、大丈夫ですか?」
彼女の身体を少し揺さぶれば、
「う、・・・ん」と少し反応があっただけだった。
(生きてはいるけど、このままにはしておけない。とりあえず部屋に連れて行こう)
フレンは彼女の身体を持ち上げようとすると、魔法陣の光が一瞬強く光り、その光は彼女に吸い込まれて消えた。