・うたプリ 中短編

□You are mine
1ページ/1ページ



「ようやくお目覚めか?起きないならこのまま悪戯の一つでもしてやろうかと思っていたんだが、実行できなくて残念だ。もう少しで蒼生を俺の好きにできると思ったんだがな。」

瑛一はそう言うなりこちらへと身体ごと覆いかぶさってくる。言葉とは裏腹に、向けられる目が甘い色を滲ませていた。だんだんと近づいてくる顔に思わず目を背けると、笑いを含んだ声で甘く囁かれる。

「なんだ。蒼生は俺からの悪戯はお気に召さないと。」

どうなんだと聞かれるように、身体の輪郭をなぞられる。くすぐったくて身をよじろうとするも、大きな身体に捕らえられ許してもらえない。指先はするすると皮膚をなでくりまわしそのまま下へ下へと落ちてくる。

瑛一は私の耳元にピタリと唇を付けると、低音と吐息が混じった言葉を吹き込んできた。

「早く起きろ。そして俺のために着飾ってくれ。今日は一日一緒にいると約束しただろう。…なんだ、まだ起きないのか?…それは誘っていると取るぞ。それとも、俺に着替えさせて欲しいのか?お望みとあらば、蒼生がその身にまとうものの全てを俺が選び捧げよう。さぁ、その身体を俺に差し出せ。」





[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ