僕は僕を好きになる(学パロ)
□孤独
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愛佳「一人で吹いて楽しい?」
聞かなかったかのように、サックスを再開する山下さん
愛佳「ぁ、その曲聞いたことある!流行りのね、映画のやつね!」
『・・・・なんですか、この間から』
愛佳「仲良くなりたいな、と思ってさ。」
『友達はいりません。』
愛佳「なんで?楽しいよ?」
『・・・悪いんですけど、志田さんとも渡邉さんたちとも仲良くなりたいとも思わないし、友達になる気もありません。』
愛佳「って、帰っちゃったわけ。」
理佐「そっとしといてあげたらいいじゃん。」
ねる「そうよ、理由があるかもしれんばい。」
愛佳「そんな人生つまんなくね?」
理佐「それは愛佳の考えでしょ。一人でいる方が幸せって子もいるかもしれないよ?」
由依「・・・なんかわかるかも山下さんの気持ち。怖いんだよね、最初はさ…。」
SIDE美月
親友とか友達とか・・・「一生友達だよ!」とかそんなの信じていない。
高校を卒業したら、みんなバラバラの大学へ行って…就職したり、疎遠になれば名前すら思い出せなくなる
そんなの…ただ寂しいだけで、そんなうわべだけの関係なら友達なんていらない。
だからずっと『友達なんていらない』そういって過ごしてきた。
声をかけられても、しばらく素っ気ない態度をしてれば誰も寄って来なくなった。
小さいころからずっとやってきたサックスを吹くことだけが唯一の”楽しみになっていて…
サックスを吹いている時間は「孤独」を感じることもなかった。
一人でいれば誰も傷つけることはない、
一人でいれば誰にも傷つけられることはない、
一人でいれば何も失わなくて済む、そう信じてきた
なのに・・・彼女は
ろくに話したこともないのに『仲良くなりたいじゃん』なんて言ってきて
嫌われたくなくて、傷つきたくなくて突き放す。そうすれば寄ってこない…そう思ったのに、彼女は次の日も現れた。
『仲良くなりたいな、と思ってさ』
to be continued・・・