僕は僕を好きになる(学パロ)

□4人の決断
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年が明けてから、ベースは一度も触っていない。クローゼットの奥にしまってある。




ねる「みんなどうしてるかな・・・」







愛佳「お願いします、卒業式にねると最後のバンドをやらせてください。」



由依「お願いします、やっぱりねるちゃんがいて…私たちは五人でチームなんです。」



理佐「卒業式だけでいいんです。」



『お願いします!』




ねるは君たちみたいにお遊びでバンドをやってる時間はないんだ。帰ってください。





ねる(・・・・みんな?)


















土曜日、担任から聞いた住所を訪ねてていくと【長濱】という表札があった。


インターホンを押すと、ねるは今勉強中で忙しいとのことだった。


それでも、用件は伝えたい・・・。





理佐「卒業式に、わたしたち4人とねるちゃんでバンドをするんです。」



≪バンド・・・ですか≫



愛佳「だから、ねるも卒業式に来てほしいんです。」



≪ねるはね、もう卒業の資格は学校側から了承されてるんです。≫


愛佳「お願いします、卒業式にねると最後のバンドをやらせてください。」



まったく話は聞き入れられずに、鍵をかけられてしまった。







『また、来るしかないよ。聞いてくれるまで。』













卒業式まであと1か月・・・・


それでも、美月たちは毎週通った。


最後に一生の思い出を作るために。





≪また、あなたたちですか…。≫



『お願いします、卒業式だけでいい。』



由依「あたなたちにも、ねるちゃんがどんな顔をしてバンドをするか…ベースを弾くのか見てほしいです。」





ねる(・・・・また、だ。またみんなの声がする)



理佐「最後は5人じゃなきゃ、終われないんです。」











卒業式まであと2週間、今日が最後のチャンス…


由依「もう、ムリなんじゃないの…。」




3回断られてすでに諦めモードの由依ちゃん。
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