ティーチャー

□葛藤
2ページ/3ページ



暖かいココアでも買って帰ろうとコンビニに寄った。


・・・・・・・あれ?


「海先輩?」


『?・・・ぁ、由依ちゃん。こんな夜に1人?……泣いてるの?』

この前とは違う、心配そうな顔で覗きこまれる。

・・・泣いたのバレた。



『由依ちゃん1人?』


「・・・はい。」


『こんな夜に大学生の女の子が一人で危ないよ。』


「いつもは彼が送ってくれるんですけど今日はちょっと…」


『じゃあ俺が送ってあげる。』

















大丈夫、送るよ…というやりとりを何度かした結果送ってもらうことになった。



『そんな薄着で風邪引いちゃうよ。はい、これ着て。』


「っ…ありがとうございます。でも先輩が…!」


『俺ね、暑がりなんだよね。』

こんな夜に厚がりとか関係あるのかなと思ったけれど行為に甘える。



『少し暖かいものでも飲もうか?お腹は空いてる?』


「ぃぇ…あんまり。」

まだ会うのが2回目なのにどうしてこんなに安心するのか。





「ホテル・・・ですか?」


『あはっ、違う違う。カフェだよ、2階から上がカプセルホテルになってるんだよね。』


『こんばんわー。』



(海くんいらっしゃい。奥空いてるよ。)


『ここね、俺のおじさんがやってる店で。』


「そうなんですか…。」



海をイメージしてるのか、部屋全体が水色で
金魚鉢や釣り竿などが置かれていた。
















『どうぞ、おいしいから。』


「ありがとうございます…」



『家、あのコンビニの近くなんだ?』


「はい、コンビニを挟んで彼の家があって…」


『その帰り?でも由依ちゃん泣いてた。』


どうして?と聞いてこないのはきっと私から話すのを待ってるんだと思った。



「彼を怒らせちゃって…」


『どんな風に?由依ちゃんが原因なの?』





じゃあなんで積極的になれねえの?

萎えるわ

「私が、行為に積極的じゃないから…萎えるって
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ