花より団子
□過去と約束
2ページ/3ページ
『その時愛佳がたまたま財布を持ってたんだったんだって。
愛佳ってああいう性格だし、正義感が強いんだよね。それに、その時はまだ小学生なわけじゃん。』
うまい言い訳も見つからず、かと言って
その子が嘘を付いていると友人を売ることもできず自分が罪を被った。
「そんなの、お友達が悪いじゃん…」
『そうだよ。けど、じゃあ「違う。友達が嘘ついてて、私は止めようとしただけ」って言ったら信じてもらえた?
わかんないよね、そんなの。』
しばらく経てばみんなそんなことは忘れたけど、しばらくは『泥棒扱い』だったらしい。
『嘘が嫌いで、不器用じゃん愛佳。それ以来人を信用しなくなった。
だから、ずーーっと先の約束もしない。』
「・・・なん、、で?」
約束を破られるのが怖いから”
『一番信頼してた友人に裏切られるってそうゆうこと。
だから、また信頼できる人を見つけたとしても、
また「嘘をつくんじゃないか」「裏切られるんじゃないか」って思いが心のどこかにあるんだよ、きっと。』
これは私の想像だけどね、と理佐ちゃんは付け足した。
『愛佳にも、私から聞いたって絶対言っちゃダメだよ?』
「それは、約束する。教えてくれてありがとう。」
今の理佐ちゃんよりも仲のいい友達…か。
「おはよーー。」
織田「おはよう名無しさん。」
由依「おはよ。」
理佐「おはよ。」
「・・・あれ、愛佳は?」
理佐「、、、さぁ、、、カバンはあるから学校は来てんじゃない?」
教室にいないってことは…部室?
・・・いない。校売かな?・・・・いない。
いたっ!!!!屋上の隅で寝てる茶髪。
『・・・・・・・・・ストーカー?(笑)』
私に気づいた愛佳がそう言って笑う。