ティーチャー
□ローター
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なんでこの三人は一緒にいるんだろうと思うほど、ねる先輩は空気だった。
めちゃくちゃ本に集中してるのかな…
それとも、一応二人の話は耳に届いてるのかな?
《あのっ、、、ねる先輩ってこの前も本読んでましたよね。》
「・・・・・【本日は、お日柄もよく】知ってるこの本?」
《あ、知ってます!スピーチライターの話ですよね。言葉の力ってこんなに勇気もらえるんだって思って…》
「うん、でもねるは、なんで選挙の話につなげちゃったんだろうって。初めの披露宴のスピーチやライバル関係の話のがわかりやすくて、ねるは好き。」
『愛輝、、、ねるって女子と喋るんだな。』
「理佐ちゃんすげー・・・。」
二人だけの世界は暗号を聞いてるみたいで、本をほとんど読まない私には、そのタイトルすら聞いたことがないものがたくさんあった。
志田先輩と海先輩も同じように、ただ黙って聞いてるだけだった。
《ねる先輩、いつもここで本読んでるんですか?》
「図書館で読んどったり、ここだったりいろいろ。」
《もしよければ、またお話できますか?》
「ごめんね、ねるあんまりLINE確認せんから気づかんくて…」
《ぁ、、そうだったんですね。でも大丈夫です!会いにくればいいですもんね!》
「ねるは俺らのLINEも返さないからねー。『既読スルー』ですよ。下手したら、『未読スルー』」
それでも、3人でいるんだからやっぱり仲いいんだなぁ…。
『仲はいいよ、由依と理佐ちゃんみたいなもんだよ。』
「ぁっ///////」
「理佐ちゃん、ねる購買いくけん一緒に行く?」
『ぇっ//////・・・・ぁ、、、行きます!由依、また後でね!!!』
首をかしげて、目を細めて笑う顔…確かに理佐が惚れるのもわかるかも。
『よかったな、由依のお友達。可能性ありそうで。』
to be continued・・・。