ようこそ、不死鳥さん

□ようこそ、お兄さん
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「ん〜、これ美味しい!」




















美味そうにドリアを頬張る杜希


その横で笑美はタラコスパゲティ、美依はペペロンチーノを食べていた


私はそこまで腹が減ってなかったのでミネストローネとパンを注文した


その私の横でマルコはパクパクと食ってるんだが…




















「マルコ兄ちゃんって意外と食べるんだね〜」



「ん?そうかい?」



「うん、朝全然食べてなかったからてっきり少食なのかと思ってた」






















マルコはパスタにピザ、サラダ、スープにパンと中々男らしい量を食べている


それでも本人にとってはそこまで大した量じゃないらしい


食べていた物を飲み込んでからマルコは口の端に着いていた食べカスを舐めて取る










何か…今の色っぽかった……




















「あー…朝はどうも食欲がなくてねい」



「あるある。私もレポートで徹夜した次の日とか食べる気失せる…」



「けど数時間もすれば腹減らすから面倒なんだよな、お前は」



「仕方ないしー。そうしなきゃ間に合わないんだしー」



「はいはい」




















若干不貞腐れながらまた食べ始めた美依だが、すぐに何もなかった様にケロッとする


これだから喧嘩とかなくて楽なんだよなー




















「にしても、マルコ兄さんって目立つね〜」



「よい?」



「あ〜…」




















周りを見れば感じる視線


その殆どを浴びているのはマルコだ





本人も最初は気にしてはいたが敵意が無いと分かった途端無視を決め込んでる


そして美依達はそんな視線を面白そうに笑って受け流していた





この状況を居た堪れねぇと思っているのは私だけなのか…




















「やっぱり金髪だからかな?」



「マルコお兄ちゃんカッコイイしね」



「ブッ!!?」



「ぅおわ!?大丈夫かマルコ!?」




















笑美のカッコイイ発言にマルコが飲んでいたコーヒーを噴き出した


幸いそこまで被害はデカくなかったがマルコがめっちゃ咽た


背中を摩って落ち着かせればマルコは呆れた目で笑美の心配をする




















「俺がカッコイイって…エミの目は大丈夫なのかねい…」



「え、私心配されてる!?」



「えー、でもマルコ兄ちゃんカッコイイよ?」



「トキまで…」



「うんうん、身長高いし…ちょっと渋めのモデルみたいだよ」



「……ナツヤ、お前の妹達は変な男に惚れちまわないかい?」



「安心しろ、本性知れば男の方から勝手に逃げる」




















−見る目はありますよ−










(そういう夏艶姉ちゃんはどう思うの?)



(普通にハンサムだと思うけど)



(もう勘弁してくれよい…)



(あ、マルコ兄ちゃんが真っ赤になった)



(放っとけ)










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