短編

□包丁の正しい使い方。
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「っ、ああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ねえそろそろ休もうよノクト〜〜〜〜〜〜〜!!!」





「そーだな……」







この日の探索は夜もだいぶ深まっていて、皆の疲労がかなりピークに達していました。




あのイグニスですら所々でため息のようなものを吐く始末。



かく言う私も、なんだか肩こりがしちゃったり。









「ええっと、この辺に標ってあったっけ?」


「どうだったか……少し地図を見よう」


「うん」


「おい、確認するなら早くした方がいいぞ、下手すりゃシガイが来る」


「うっへえ、ちょっと今は勘弁……」


「ま、別に負けねえけど?」







ノクト王子の自信満々な発言に頼もしく思いながら、イグニスと地図を見る。



ルシスの広大な土地が描かれている地図を指差しながら、彼と顔を突き合わせて確認だ。









「……」


「今がここだから……あ、あるね。すぐ傍に……」


「……」


「……イグニス?」






何故か黙ったままこちらを見続けているイグニスに違和感を覚えて、名前を呼んでみる。


気が付いたのかピクリと眉を動かして、そのまま眼鏡をかけ直した。







「ん?ああ、すまない。聞いているぞ」


「そう……?」







きっと疲れちゃっているんだ。なら早く標で休憩を取らないと。










「……完全にアクアの方見てたよな」


「見てたねえ、ガン見だったねえ」


「まあ今更何も言わねえけどよ」


「なんだお前たち」


「別に」















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