短編
□BROTHERHOOD FF15〜Mild first Contact〜
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「てやぁ!!」
ノクティス王子一行の紅一点、アクア・ブルーモンド。
春の穏やかなひだまりのような、または清純な水を彷彿させるようなその美貌。
しかしその綺麗な顔と優しい性格とは裏腹に、ブーツによる体術で仲間の中でも一番の接近戦闘を行う。
「そっち大丈夫かアクア!」
「うん、任せて!」
「調子いいじゃねえか!!」
「さっすがアクアさん!」
脚技から次へ次へと繰り出されるトリッキーな攻撃は戦闘において仲間の信頼も厚い。
「アクア、無理はしないでくれ、お前に何かあったらと思うと気が気でいられない」
「うん!イグニスも!」
そんな彼女は、ノクトの側近イグニスの婚約者。
最初はイグニスの帰還を待つ側だったアクアだが、王都の陥落などが重なり旅の隊列に加わっている。
「うっし、最後」
「お疲れ様ですー」
「これで晩飯は確保できたな」
食糧確保のためにソードテイルを倒す。
今日の夕飯は肉ということで全員テンションが上がっていた。
日も暮れだしたので、一行は近くの標でキャンプを開始。
「今日は何作んの?」
食事の用意をしているイグニスとアクアの元へひょこひょことノクトが寄っていく。
アクアは笑って質問に答えた。
「ササミとハムのサンドイッチだよー」
「ふーん……ゲッ」
「今日こそは食べてもらうぞ」
肉に紛れて野菜が入っていることに気付き、ノクトが顔をしかめる。
イグニスはその顔を無視して次々に調理を進めていった。
アクアはそんな様子を見て、少々懐かしい記憶を思い出す。
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