いつか、私は。
□Chapter 9-12
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別れ際のアクアの顔が、ひどく鮮明に思い出される。
あいつの思いを無駄にしないためにも、俺には振り返っている余裕はない。
「なっ――」
屋根に上った先、見えたのは巨神と揚陸艇だった。
おもちゃを投げ捨てるかのように巨神は揚陸艇たちの悉くを弾く。
……さっき吹き飛ばされたのは、あれのせいだろうか。
しかし帝国側も次へ次へ船を向かわせている。巨神も少し劣勢に立たされているようだ。
そして巨神の背後には、祭壇と淡い金色の光柱。
「ノクト――」
おそらく、あそこに。
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