いつか、私は。
□Chapter 9-6
1ページ/4ページ
オルティシエにそびえる、アコルド首脳官邸。
厳重な警備と重厚な鉄の扉に守られたそこは、一歩足を踏み入れるだけで背筋が伸びるというものだ。
ついにやってきた、という感じもあるがな。
「うー……緊張するな〜……」
「喋んのはうちの王様だけだぞ」
「でも、プロンプトくんの気持ちもわかるよ……」
「俺たちは後ろで堂々としていればいい」
警備員に案内されながら、4人でそんな会話をする。
一般の出である2人は、なんとか雰囲気に呑まれないように頑張ってほしいものだな。
そんな中で前を歩くノクトは、黙ったままだった。
緊張もあるだろう。何せルナフレーナ様の無事もかかっているのだから。
「こちらです。どうぞ」
警備員が扉を軽くノックする。中からカメリア首相の「どうぞ」という声が帰ってきた。
.