いつか、私は。
□Chapter 9-5
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「準備って言っても何するの?」
「そりゃあ、戦いに向けてじゃねえか」
「……やっぱり、戦うんでしょうか」
「万が一だ。だが、あの首相は神凪の身の安全との交換条件を提示するだろう」
「で、戦闘?」
「一番あり得る可能性だ。生半可なものは出してこない」
「……」
一連の会話にノクト王子が黙り込む。
ずっと追いかけてきたルナフレーナ様。ノクト王子は今すぐにでも会いたいだろうけど……。
「……ま、とりあえず行くか」
「そーだね」
顔を上げて、ノクト王子が歩き出す。
彼の任が、どれだけのものか正直全然わからない。
それでも――。
「? おい、アクア。行くぞ」
「え、あ、うんっ」
助けていきたい。
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