いつか、私は。
□Chapter 9-3
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いざマーゴへ、と歩いていると噂が耳に入ってきた。
「ねえ、ルナフレーナ様のドレス、展示続けてるらしいよ」
「えっ、ヴィヴィアンの?婚礼用の?でもあれ追悼のためって――」
「今度は無事だったってお祝いなんだって。展示延長してるから見に行っとこうよ」
へえ……ルナフレーナ様のドレスかあ……。
「ドレスって、前に新聞で見たヤツかな」
「そうだろう。店の名前が同じだ」
「見に行かない?」
「あっ、それいいねえ」
「式は中止のまんまだからな。新郎にゃ複雑なとこだろうが」
「でもほら、二度とやらないってわけじゃないんだし」
「そうだな、歩きながら探してみるか」
「うんっ。行こー」
……個人的にも、見てみたいしね……なんて。
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