いつか、私は。

□Chapter 3-4
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翌朝。まだ寝ているノクトを置いて男三人、ホテルのロビーに向かうと、タルコットとジャレッドがいた。




良かったら街を案内するついでに散歩をしないかとのこと。



俺たちが頷こうとしたとき、階段から人が降りてきた。





「あ、みんな。おはようー」





アクアだ。




「おはよう。ちょうどよかった」


「ん?どうしたの」


「今からタルコットと散歩するんですけど、アクアさんもどーですか?」


「街のことも知るいい機会だろ」


「おおー、じゃあ一緒に行きます。よろしくね、タルコットくん」


「はい、お任せください!」




ジャレッドに挨拶をして俺たちはホテルを出た。



ちょっとの距離を歩くと、なんだか賑やかな場所に到着する。






「ここがパーテラ市場です。食材とかもそうだけど、色々買えます」


「へえ……ちょっと見ていいかな」


「俺も興味がある。レシピの参考にもしたい」



ひとまず皆で見て回ることにした。

皆と言っても俺とアクアが食材を見る後ろを三人が着いてくるようなものだが。




「アクアさんとイグニスさんは料理をするんですか」


「そうだな。イグニスはキャンプの飯担当だし、アクアは元々ウェイトレス」


「ちょーうまいんだよー、二人の飯」



後ろの三人が仲良く話している。



とりあえず待たせるのも悪いから後でまた来ようという話になり、次は工場の方へ向かった。


道中、タルコットとプロンプトが話している。


意気投合したのか、もはや前からの友達の様になり、敬語というものも無くなっていた。




「なんだか微笑ましいね」


「お互いに似た部分があるのだろう」


「精神年齢が一緒なだけじゃねえか?」


「ちょっと、聞こえてるからね!?」




笑いながら話していると、工場に着いた。




「これが工場!ここの電気を全部作ってて、働いてる人がみーんな女の人らしいです!」


「ほう、女性だけの職場か」


「なーんか大変そう」





プロンプトとグラディオが感想を言う傍で、俺はアクアをちらりと見た。



「こういうところで働く女性かっこいいなあ……」


アクアはアクアで何か感動するものがあったらしい。


工場で働くアクアか……想像しにくいな。






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