狂犬の娘

□十六章「娘と、近江連合の男4」
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それから、しばらく経った。





奏の、ゾンビを撃つ手が若干のしびれを纏ったあたりで、背後から大きなうめき声が聞こえた。






チラリと振り向くと、アラハバキ改を真島が完全に屠っている。







「……六代目」


「ああ、わかっている」





顔の向きと銃口はそのままに、真島へと近づく。真島は薄く笑っていた。








「こっちだ!早く!」






ホームレスが呼びかける。







背後からはさらに数を増やしたゾンビたちが追いかけてきていた。










三人は顔を見合わせて、マンホールの元に走り出す。






大吾、奏、真島、そしてホームレスの順で入っていき、ゾンビが追いついたころにはもうホームレスがマンホールの蓋を閉めていた。















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