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□白昼夢に嫌われて
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「なぁ…」
「…」

通算27回目の無視を暁は貰っていた。原因は自分にあるのだがこうも露骨に出されるとヘコむものはヘコむ。メンタル的に。

「なぁ、お前何したわけ?」
「…」

みかねた竜司が声をかけるが落ち込みすぎて返事がない。とりあえず肩をぽんと叩きその場を去った。

「…名無しさん……」

メソメソと泣きながら一日を過ごし、家に帰っても隅っこで体育座りをする有様である。正直近寄りたくはない。

「…オイ、いい加減謝ってこいって…」
「あやまるにも、むしされる…」
「ちゃっととかで書いとけよ!」
「…無視される……もう、だめだ…」

完全に苔やきのこが生えそうなじめじめ具合である。モルガナも声をかけるのをやめて部屋から逃げるように出ていってしまった。それからしばらくして、携帯の着信音がした、と同時に暁は飛びついた。
着信音は名無しさん専用の音だったからである。

「お話があります。学校の音楽室の鍵が空いているので来なさい。これからの関係について話したい。から絶対来なさい。」

途中から敬語が命令形になっているが暁にとってはそんなことどうでもよかった。

「関係…これからの?えっ…??」

落ち込んだ人間はマイナス思考にしか働かない。故に暁は絶望し、焦った。そしてダッシュで学校まで戻ったのだった。


部活動の声が聞こえる中、階段をかけあがり、音楽室のドアを壊れるような音をたてながら開けた。中に机に座り外を眺める名無しさんの姿があった。

「……っはぁ…はぁ…あの…」
「…」
「えぇと…待った?」
「…」
「あー……一応、走ってここに来たんだけど…それで、その、話っていうのは…」
「……」
「……名無しさんさん?」
「…」

そろりそろりと近寄り、名無しさんの顔を少し覗き見すると。冷たい絶対零度の視線をもらってしまった。

「…あの……」
「…」
「………っ…別れないでください…」

正座し、ただ一つの願いを口にした。浮気がバレた夫のように情けなく、怪盗団のリーダーとはとても思えないヘタレっぷりである。

「これからの態度次第ね」
「…あの、もう本当にしません……」
「あ、そう」

あっさりした返事が逆に恐ろしい。

「本当にもうしませんから……」
「……態度次第って言ったでしょ?」

彼女が机から動き、土下座する暁の後ろに回り、両手を掴む。

「え?」
「黙って従ってろ」
「はい…」

ぎゅうと両手を紐で結ばれた感覚を感じ、そのまま口にも布をかまされた。

「!?んん!?」
「黙って従いなさい」
「ん……んん」

なんだか誘拐された気分だ。
別のことを考えているとぐるんと仰向けにされ、そのまま上にまたがられた。

「んっ!?んー!」
「うるさい」

名無しさんは暁の耳元でそう言うとそのまま口に含み甘噛みし始める。そして彼の体をゆっくりとなぞり服を少しずつ乱れさせていく。

「んん…っん」
「んむ」
「っ!」

制服のボタンを外し、直接肌を触りはじめる。胸まで服を押し上げると耳から口を離して胸にキスをし始める。

「っんふ、んんっんー!」
「ぁ、だめって言ったでしょ?」
「んんん」

普段ありえない彼女の行動に驚きと興奮を感じ、体が火照り、息が荒くなっていく。

「……暁、乳首立ってるけど、気持ちいの?」
「んっんん!!んーん!」
「何言ってるかわかんないや。でも、それでいいの、暁は黙っておとなしく寝てればいいの」
「んんー!んっふぅっ…」

形を主張し始めた乳首に口をつけて、小さくペロリと舐める。それから彼女は服を脱ぎはじめる。

「ん、んん」
「暁って結構筋肉あるのね、鍛えてるの?」
「んん、んんんんっ」

返事なのか、それとも訴えなのかわからない声に名無しさんは気にせず下着だけになった体を暁にくっつける。彼女の肌が直接あたり、暁は下半身の熱が痛いほど溜まっていくのを感じた。

「…熱い、もう駄目なのあんた」
「ふー!んんー!!…っふ」
「まぁあんなことするくらいだから相当性欲強いんだろうけど…今回は駄目」
「っんー!」

熱が集中する場所に自分のそれを押し付けて少しこする。布越しのためか刺激が微妙に足りず、それが余計に欲望を強くする。すぐにでも形成を逆転させて、彼女の中に入れたいが両手の高速具が邪魔をしてそれもかなわない。

「ふーっ…ふー……」
「そんなに手に力をいれたら痕が残るよ?」
「ん、んん!」
「辛そうね、楽にしてあげる」
「ん?」

ギリギリと拘束する布のこすれる音が止まり、彼女を見つめる。下にずれてベルトを外し彼のズボンを下ろす。跳ねるように出てきたそれを名無しさんはそっと手で握り、ゆっくりと上下させる。

「ふっん、んんっ」
「ここはそんなに気持ちよくないんだっけ…こっちだっけ」
「んっ!!」

へこみの部分を指でなぞったり強くこすったりすると暁は面白いように反応し、震えた。

「これ、気持ちいい?」
「フーッ!フーッ!」
「そう、それじゃあそのままイッて」
「ん!?んんっ!!」

遠慮なく刺激を与え続ける。暁はとうとう我慢できずに白い液体を彼女の手にかけたのだった。

「…っふ…っふぅ…」
「こういうのも悪くないって思った?」
「ふぅ……ふぅ…」
「ごめん、手拭きたいから口布外すね」

そっと布をとり手を拭う。暁の唾液で濡れていたためか湿気感はぬぐえなかった。

「で、反省は?」
「…っすいませんでした……」
「本当に?」
「ほんとに…」
「その割にはまだ元気だけど?」
「…だって…きつい…」
「そう、まだ反省しないってわけ」
「えっ」
「萎えるまで、やってあげる」

生殺しだの殺生だの言ってはみたが彼女は無視して行為を再び再会した。暁はその足りない快楽に飲まれるしかなかった。





白昼夢に嫌われて





「…っていう夢を見たんだけど、名無しさん、ちょっとそういうのしてみてほしい」
「私たちもうおしまいね」

暁はコンマで土下座した。


お願いチャンネルより

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