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□甘く愛する
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「あ、暁だ」
「えっ」
それは、夕暮れ時に近いときだった。
「今日、用事あるんじゃなかったっけ?」
「あ、うん、用事…そう、用事があって…」
怪盗メンバーは室内プールに遊びに行く予定になっており、もちろん全員行くはずだった。だが、リーダーだけがそれを断り、残りのメンバーで遊びに来ていたのである。
だが、どういうわけかそのリーダーが目の前で水着姿でいるのだ。
「嘘ついたの?」
「私たちと遊びたくなかったから?」
「ち、違う!そんなことはない!!ただ……はっ」
仲間全員の疑問と不服の声に理由を答えようとしたが、そこでふとあることを思い出し、すぐに走り出してしまった。
「逃げたぞ!」
「追いかけろー!!」
まるで逃げたように見えるその行動に全員が走り出して追いかける。しかしなぜか暁の足が異常に早く追い付けない。やっと追い付いたと思えば、何やら男と喧嘩をしている。
いや、暁が殺気を放っていた。
「暁?大丈夫か…あ?」
「あっ……えっと…」
竜司が声をかけに近づいて止まった。
「竜司?」
「お…おま…お……」
「お?」
指をさしながら後ずさりした。残りがそこに視線を向けると知らない女の子がひょっこりと顔を出していた。
「えっ…」
「助けたの?」
「あぁ、えぇと」
「暁の友達?」
「あ、あれ、貴方確か名無しさんさん…」
同じく水着姿で暁からそろりと出てきた女の子は皆をみてぺこりとお辞儀をした。
「初めまして、暁の彼女の名無しさんです」
「かっ」
「彼女!!?」
全員が驚き、暁を見た。
「その、はい」
「なん!お前そんなことひとっことも…!!」
「ていうか名無しさんってあの、名無しさんさん、だよね?」
「どの名無しさんさんだ?」
「ウチの学校でマドンナ的な存在かな…」
杏の回答になるほどと祐介は少し気が入っていない返事をした。驚いているようだ。
「さっきはナンパされていたのね」
「え、えぇ…でも暁がきてくれたので助かりました!」
恥ずかしがりやなのか暁から離れようとせず、逆に腕にしがみつき水着で露になっている胸を押し付ける。
わざとではないのが男子たちの心を動かした。
「用事ってのは、デート…」
「そう、だな…」
「そうなのか…」
「くっ……俺たちは親友だと思ってたのに…!!」
「竜司、あそこに飛び込み台がある、付き合うぞ」
男泣きをして竜司は走り去り、祐介も後を追ってふらふらと去っていった。
残りの女子はじっと暁を見つめていた。
「じ、じゃあ俺たちはこれで!」
「あっこら!!」
「ちゃんと話をしなさい!」
視線がなんとなく居心地のわるいものだったのか暁は名無しさんを連れてその場から逃げ出した。
「はぁっ…はー…」
「っねぇ、暁なんで逃げたの?」
「えっ!?いや…なんでだろうね?」
「??」
苦笑いして彼女に答える。
「もういい時間だし帰ろう」
「そうだね、あーあこの水着今年はもう着れないのか…」
「温室プールならいつでも着れるだろ?」
「そうだね!そうしたら暁連れて行ってね!」
「あぁ、行こう……」
名無しさんは暁にくっつき嬉しそうに笑った。暁はそれについムラっときてしまった。
「……名無しさんちょっとトイレ行こう」
「うん?いいよ?って…あれ?」
彼女の手をしっかりつかんで一緒に連れて行く。それを不思議に思いながらついて行く名無しさん。そのまま女子トイレへと入り、個室に鍵をかける。
「えっ暁、あの、ここ女子トイレ…」
「うん」
「男子トイレ壊れてた?でも私が一緒に入る意味は…んやっ」
「今からエッチするからこれでいいんだ」
暁はするりと名無しさんの太ももからわき腹を撫でて、胸を揉み始める。それに抵抗しようと手添えるが、彼の手の動きが上手いためすぐに感じ始めてしまった。
「だ、だめっ誰か、来ちゃうよぉ…」
「もうほとんど人いないから大丈夫」
「ふぁ、あん、ん」
口づけをしながら水着の上から胸を揉み、下にずらして立ちはじめた乳首を触り始める。
「んんっ…んぁ、っあ」
「名無しさん、感じるの早いな?」
「だ、だって、ぁ、あきらの、気持ちいいっんだっひゃんっ!」
「そういう嬉しいこと言うのは反則だろ…」
「あっあっ、んゅ…ぁんっ」
下の水着をずらして手で恥部を触り、指で感度が高い部分を押したりこすったりといろんな刺激を与えていく。名無しさんはその刺激を素直に受け入れてどんどん水を溢れさせていく。
「すごいよ名無しさん、溢れっぱなし」
「やぁ…言っちゃ、んっやだぁ…」
「かわいい……」
ちゅうと背中や首に吸い付き、小さく痕をつけていく。そして指を抜いて自分の水着をずらす。
「名無しさん、もう入れるから…」
「んっ…あ、暁…」
「なに?」
「暁の顔、見ながらがいい、いっぱいキスして、いっぱいぎゅうって抱きしめられながらが、いい」
「……っあー…本当にそういうの駄目だから…」
半分背中を向けていた名無しさんがゆっくりと暁によりかかりながら向き合う。暁は顔を赤くして名無しさんの片足をひょいと持ち上げてキスをする。
「ん、本当に名無しさんはかわいい」
「っあ!」
ぐちっと十分に濡れたそこに自分の肉棒を突き入れ、そのまま腰を振る。やや下から突き上げられ、名無しさんは突かれるたびに体を跳ねさせた。
「ふぁっあっあんっはっあぁっ!」
「っ…ぁ、名無しさんっ…名無しさんっ」
「あぅっあき、あっだめっそこっあっ」
「好き、だろっここ…っ」
「ひゃっあぁっんっ」
こつりと奥に当たり、名無しさんはさらに体を跳ねさせる。暁はキスをしたり抱きしめたりと先ほどの彼女の要望に応えながら絶頂へと上り詰めていく。
「はっはぁっ名無しさんっイくぞっ!」
「あんっあっうっん!いっしょ、にっあぁっ」
「あっ!……あぁ…」
ぐちゅっと奥に押し付けると名無しさんは暁のものを締めつけながら絶頂を迎えて、暁も中に欲望を吐きだす。
全部出し切るとゆっくりと引き抜き、名無しさんを抱きしめて瞼や頬に口づける。
「はー…はー…」
「ん…名無しさん、きもちよかった…」
「はぁ……わたしも、き、もち…はぁ、よかった…」
「歩けそう?」
「…すぐは、無理…抱っこして?」
乱れてしまった水着を整え、そっとトイレから出て名無しさんを抱き上げる。本当に人がほとんどいないため、特に気にすることはなかった。
「更衣室ではちゃんと歩くんだぞ?」
「うん…」
「終わったら更衣室の入り口付近で待ってるんだぞ。男がいたらすぐ中に入って隠れるんだぞ?」
「うん…」
「…今日は俺の家に来て泊まるんだぞ?」
「うん…うん!?」
ぼんやりとしていた名無しさんは最後の言葉で飛び起きて暁を見た。
「さっきのはちょっと早急すぎたし、俺が足りない」
「で、でも…その…」
「いいだろ?」
「……い、いっぱい抱きしめてくれる?」
「うん」
「いっぱいキスしてくれる?」
「もちろん」
それを聞いて、名無しさんは喜び、彼の頭を抱えるように抱き着いた。その時顔に胸が当たり、暁が再びムラムラしてしまった。
甘く愛する
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