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□貴方のために華は咲く?
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「っ!ーーー!!」
「いや、その…かわいいと思うぞ…うん」
「!!っ!」
「えーと、『かわいいから大丈夫だ』」
「……!!」
「いてっ!」

これは無意識の中でなんでも起こり得るメメントスで始まったことである。

「特に異常はないか?」
「ない」
「変な気持ちになってたりとかないか?」
「ない」
「なんか冷たくないか?」
「ない」

ぽこすか怒っているのにそれはないだろうと書こうとしたがやめた。
今回メメントスには二人だけで来ていた。彼女、名無しの能力向上と練習を兼ねてのことだった。それなのに

「(うっかり美味しい展開になってしまった…)」

少し熱が集まる頬を無視してまじまじと彼女の頭を見た。そこに2つの三角の毛で覆われた耳。いわゆる、ネコ耳である。カチューシャでも付け耳でもなく、本当に生えてしまった耳だ。その証に名無しの感情によって様々な動きを見せた。尻尾?もちろんついている。

「…うぅ、かわいい……」
「??」

突如として生えてしまったこの耳はジョーカーにはない。いろんな気持ちを抑えつつ何かの状態異常としていろんなアイテムを使用する。



「…治らない」
「……」
「メメントスから出たら治るかもしれないな…」
「…!」

その話を持ち掛けようとしたが、ふと彼の中で男としての欲望が沸いた。

「…」
「?……」
「ちょっとだけ耳を触らせてくれないか?」
「!?」

その言葉に彼女は飛び跳ねた。本当に猫のようだなぁと関心しつつ名無しの返事を待つ。

「それは治ることと関係があるの?」
「興味だ」
「…」

素直な言葉に名無しは嫌な顔をして、しかしそっと近寄った。これは良いということだろうか。
こくりと喉を鳴らしてそっと耳に触れる。はじめは撫でるように。次に感触を確かめるように。

「(やっぱり本物だな…ということは尻尾もそうだよな…)」

柔らかい耳を触り続けていれば尻尾も気になってしまう。逃げることは目に見えているので、悪いと思いつつ名無しを抱き込み、そのまま尻尾を触った。

「!!」
「やわらかい…」

案の定抜け出そうと暴れる名無し。その行為すら今のジョーカーにとって猫があばれているだけのように感じてしまった。

「…!っ……」
「ん…?名無し?」
「……っ」

尾の全体を撫でていると名無しの反応がおかしなことに気づく。体が震えて、耐えるようだった。まるで

「エッチしてる時みたいだ…あ」

それって、今名無しがそういう状態だということだろうか。それって、それって……。

「………むりだ」
「!!」

思春期は性について興味も関心も、気持ちも多いものだ。いくら紳士で優しかろうとも彼女という愛おしい存在の前では無意味なものらしい。
そのまま名無しの顎を掴み、口づけをする。唇を楽しむ間もなく舌で咥内を荒らしまわった。

「ちゅっ…ぴちゃ、ぢゅっ」
「…っは、ん…ちゅ」

撫でる手はとめず、キスを堪能していく。ちゅむちゅむと唾液を混じり合わせ、溢れたものは顎をつたって首に流れ落ちた。撫でていた手を今度は尾の付け根に這わせて集中的に触る。指の腹で優しくこするように撫でれば名無しはさらにビクビクと体を跳ねさせた。

「はぁ…はぁ、名無し、発情してる?」
「はー…はー…」
「歯もちょっととがってたな…かわいい…ん」

息を整える名無しに再び口づけをして椅子に押し倒す。ちゅうと最後に唇を吸って離れた。とろんと顔をふやけさせている名無しを見てジョーカーもうっとりと頬をゆるめた。

「…っ……はー…」
「名無し…本当はもっと触ってたいんだけど…ごめんっ」
「〜〜っ!」

ジョーカーは素早く名無しの下をずらして自分のズボンから反り返った肉棒を押し付けてつぷりと挿入した。急なことで名無しは驚いたが、ジョーカーは尾の付け根を触り続けていたため、そこは受け入れるのに十分濡れていた。

「っはぁー…ごめん、びっくりしたな…でも、あんまり長くもいられないから…動くっなっ」
「っ!っ…」

ぐちゅぐちゅと音をたてて彼女を責め立てる。慣らさずのはずにもかかわらず名無しは今までよりも物欲しそうにジョーカーを見つめたのだ。
その表情にジョーカーはぞくりとした感覚が腰にのしかかり、激しさを増した。

「はっ、はっ名無し、名無しっ…あっ」
「…っ……ぁ…っ」
「うぁっ…だ、まって……締め、あっ!」

もっとと言うかのようにジョーカーのものを優しく締め付けて首に腕を回した。今までの名無しでは考えられない行動に今度は彼が戸惑い、おいつけずに急いで引き抜き、精液を彼女の腹の上にこぼした。

「はー…はぁー…名無し……っはぁ」
「はぁ……っはぁ」
「っ…まって、名無し……ん…」

性行為特有の倦怠感を感じていたが名無しはまだと、もっとと、ジョーカーに迫り口づけをする。積極的な名無しに腰が重くなるが、理性を取り戻し始めたジョーカーは彼女のバステを考えて止めた。

「とにかく、メメントスから出るぞ!」
「…っ……」
「あぁー駄目だって!そんな目で見ないでくれ!」

自分から誘ったが、まさかここまでになるとは思わなかった。ジョーカーは彼女を抱えて急いでメメントスを後にしたのだった。





貴方のために華は咲く?





現実世界に戻った名無しさんは耳も尻尾もなくなったが、最中の記憶はしっかりと残っていたため、恥ずかしさでその場から逃げ出した。



お願いチャンネルより



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