novel


□交差
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「ソラ!」
いきなり学年が1つ上のリクが自分の教室に入ってきた。
「どうしたの?リク。」
慌てた様子のリクに驚いて、ソラはなにがなんだかわからず、ぽかーんとなっていた。
「ちょっとこい!」
と言われるまま、腕を引かれ屋上にきたソラは、現状が理解できずにいた。
「ソラ、お前いじめられてるのか⁉
お前の同学年の子がいってたから…。」
「リク落ち着いて!いじめられてないからね?大丈夫だよ。」
それを聞いて、少し安心したような顔をしたリクは、
「何かあったらすぐに言うんだぞ。」
と言って、詫びを入れてリクの教室に帰っていった。

本当はリクがいったいることは半分あっていた。リクは他の女の子達からも、好意を持たれたいる。そのリクから離れない俺をみて、女の子達からもちょっかいをだされている。男子からも、なんで学年が違うやつが一緒にいるんだと言われいじめられている。
でも暴力などはされていないため、今は大丈夫だと思っている。
でもこれをリクが知ったらとおもうと怖くて言えなかった。
(リク…ごめん…。)
「ソラ」
ふいにリクが声をかけ、

ーふわりとソラを抱きしめたー
「ふぇ//…な、なんだよ//恥ずかしいよ…。」
ソラはなにがなんだかわからないで、ただ慌てていた。
「お前は俺を救ってくれた。光と闇の狭間で彷徨い、最終的に闇に手を染めた俺を、お前は救ってくれた。」
だから、とリクは続ける。
「今度は俺がお前を守ってみせる。
俺のせいでお前が傷つくなんて、俺は俺自身が許せなくなる。」
リクは不安や悲しみなどといった感情を押し殺すようにソラを抱きしめた。
ソラもそれに応えるように、リクに抱きついた。

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