12/06の日記

23:03
バー“ギャランドゥ”
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※今回は長文です。

最高なネーミングセンスだなと思いました。

霊幻が原作9巻のホワイティー編で二回行ったバー“ギャランドゥ”。
霊幻はお酒が呑めるのか、バーにはどのくらい通っていつ頃から行っていたのか、あのバーはどんなスタイルのバーなのか、いろいろと気になって思いを馳せてみました。

まず、バーについてですが、恥ずかしながら自分の話からします。霊幻の話まで少し我慢してもらえたら嬉しいです。

私はカクテルに憧れていた時期があって、ちょうどその時にお酒好きの友人がバーに行きたいけど一人では敷居が高そうで入る勇気がない、一緒に行って欲しいと言われ、駅前にあったバーに何軒か冒険に行きました。

もちろん友人はカクテルについての本を読んで知識を得て、私ももともとカクテルに興味があって本はいろいろ読んでいました。
で、とにかく気取らず初心者だと伝えて飲みに行くことにして、何軒か行った結果、マスターの歳が一番近く開店二年目のバーが行きつけのお店になりました。マスターもまだまだ自分のお店へのビジョンがある年代だったと思います。
私たちも若かったので、バーでのノウハウを教えてもらいました。
今は、私は持病の片頭痛がひどくなってお酒は一滴も呑めなくなって足が遠退いてしまいました。

で、私たちが行ったバーは本格的なバーで、マスターは白いシャツに黒いベストと蝶ネクタイで、後ろにはたくさんのお酒が並んでいました。
席はカウンターと、背後にテーブルとソファーが一対ありました。
このあたり霊幻が行っていたギャランドゥと一緒です。内装やマスターの服装(ベテランに多いと言われるネクタイ)で言えばギャランドゥも本格的なバーになります。

次にオーダーの仕方ですが、三杯は飲むことが理想だと思います。
話は逸れますが、純喫茶と言われる、お酒を置いていない昔からの喫茶店も、実は飲み物を二杯頼むとマスターなどから一目も二目も置かれる客になります。アルバイトが多いスタバとかのチェーン店では従業員さんも意識していないと思いますが、開業何十年でマスターもパートの人も古そうな喫茶店では、昔はコーヒーを追加することがマナーでした。一杯のコーヒーで2時間滞在はちょっと社会勉強が足りないなと言われていました。もし、こういった喫茶店に入る機会があったら、ぜひコーヒーや飲み物をもう一杯頼んでみてください。マスターや従業員さんは内心で「このお客様は出来る!!」と思いますから。

話を戻しまして、バーでの飲み方です。
まずショートカクテル、ロング、ショートカクテルの順番に頼みます。
ショートカクテルはカクテルと言ってまず思い浮かべる、あの三角や浅い円形のグラスに細い足が付いているグラスです。氷は入っていません。
席に座るとマスターが何にしますか?と聞いてくるのでわからなかったら、甘めか辛めなど好きな味を伝えると良いと思います。
私は大の甘党なので必ずグラスホッパーを頼んでいました。本当はグラスホッパーは食後に分類されるカクテルなので、邪道かもしれません。でも好きなものを飲みます。
10分〜15分で飲み終わると、次にロングカクテルにいきます。氷が入った足の付いていないグラスです。
霊幻はレモンサワーを飲んでいました。
ちなみに本格的なバーにレモンサワーやビールや焼酎はありません。
最近ではあるのかもしれません。また、常連客に求められれば出すお店も多いと思います。
ギャランドゥで霊幻を見つけて声をかけた男性も、手にジョッキの形をしたグラスを持っていましたし、霊幻もレモンサワーを頼んでいました。
しかも、霊幻にはこっそりアルコールが抜かれて提供されています。
バーはお酒を楽しむ場所ですが、最近はノンアルコールカクテルもあります。

まだ酔ってもいない霊幻に最初からアルコール抜きのレモンサワーを出すのは、霊幻が極端にアルコールに弱いことを知っているのか、ノンアルコールで出したのを気に入ってくれたから出すようにしたのか、たまたま炭酸水しかなかったのか…。
つまり霊幻が飲んでいたのはただのレモンスカッシュということになります。
かわいい…とか思ってしまいますが、マスターはなぜノンアルコールにしたのか想像したくなります。

バーテンダーはお客様の状態などを見て、アルコールの度数を変えると聞いたことがあります。
たとえば男性が女性に言い寄って、女性が本当に困っているときに、男性にアルコール度数の強いカクテルを出して酔い潰すとか、アメリカでは満月の夜は皆興奮しやすいからアルコール度数を低くして提供するなどです。
ギャランドゥのマスターも、霊幻が「レモンサワー、サワー多めで」という言葉を聞いて、いつもとは違う雰囲気を感じたのかもしれません。
もしそうだとしたら、ギャランドゥのマスターはかなりベテランになります。……そうは見えないけど。
何より、サワー多めでという霊幻の言葉に、お酒大丈夫なの?と聞いていました。
ということは、霊幻はお酒が大丈夫ではない、飲めないか、飲んでも少量ということになります。

いつもとは違う霊幻。モブ君と離れて孤独になった霊幻は誰かと話したくなってギャランドゥに出向く。
霊幻はこの時は気付いていないと思いますが、霊幻の中でモブ君がかなり気になる存在だったことを垣間見ることができます!なぜならエクボに言われた、シゲオはおまえのこと全く気にしていないという言葉を回想しているんですから!

バーの話に戻ります。
バーはバーテンダーが作る一杯の美しいお酒を飲みながら、大人の会話を楽しむ場所です。
騒ぐのは御法度で、大抵は一人で行くことが多いかと思います。
一人でカウンターに座るとマスターが上手に話を振ってくれます。二人で行くとお客様が話しかけてこない限り必要最小限のやり取りに抑えます。
マスターに話しかけられたら、それに応え、時々他のお客様との会話に誘われたら、他のお客様とも会話をします。
常に静かに、お酒を楽しみます。
霊幻は入店して早々に、おばさんやお兄さんに声をかけられていました。
かなり久々とはいえ、けっこう常連だったことがうかがえます。

お酒が飲めない、もしくは飲んでも少量と推測される霊幻がなぜお酒を楽しむ場所であるバーの常連客なのか、気になります。

会話では、霊幻は彼らの相談を聞いて、適当な助言をするだけでやたらと慕われる。
霊幻の言葉を引用するなら、「格好の釣堀、弱い人間の溜まり場」と霊幻は考えています。
霊幻にとっては仕事の営業をする場所なのかもしれません。
それなのに誰とでもいいから会話をしたくなってギャランドゥに行ってしまった。
霊幻の誤算はここにありました。
霊幻は彼らのことを慕ってはいないし、友達とも思っていない、それは裏を返せば彼らもまた、霊幻を愚痴を言う相手としか見ていないし、友達とも思っていなかったということです。

対するモブ君は、霊幻にどうせお前のこと大切に思っちゃいねーよ。弱い人間を内心で馬鹿にして楽しんでんだよ。と言われて即座に否定しています。
モブ君は、友達を信じています。

霊幻は独りになって初めて自分に友達がいないことに気がつきます。
けれども窮地を救ってくれたのはモブ君で、一番欲しかった誕生日のお祝いの言葉を言ってくれたのもモブ君でした。
残念ながらこの回でも霊幻には友達はいないままですが…。だってモブ君は、これ以降霊幻の恋人になりますからね☆

バーの話に戻ります。
バーでの人間関係は霊幻にとっては仕事でした。

次に服装の話になります。
霊幻はとてもラフな格好でした。
本格的なバーにはドレスコードがあります。
最近では利益を少しでも確保するために、お客様を門前払いにできないという理由から、ジーンズにスニーカーでも入店できるお店がたくさんあるそうです。
でも、マスターにとってはやはり、カジュアルではない服装のお客様が来ると嬉しいそうです。
ホテルや高級レストランに行くような服装でちょうど良いくらいです。
マスターがフォーマルな服装なので、カウンターに座った時に釣り合う格好だとお店の雰囲気にも合うと思います。

霊幻はスニーカーでした。上着やズボンも普段着でした。
常連客のおばさんは真珠のようなネックレスをしていました。
お兄さんは普段着っぽい感じでした。
バーとしては、長年の営業で地元の常連客を取り込んで、ラフで気楽なバーという感じなのかもしれません。
霊幻はバーに行くことが集客業務の一環だったところがあるので、初めて来店したときや、常連客になるまではスーツのままバーに行っていたような気がします。
スーツの方がどこに行っても無難だし、人を信用させやすいですし。

スーツ姿でバーのカウンターに座る霊幻……。
ものすごく格好いいと思います!
もういつでもスーツでいいよ!
イタリア人みたいに普段着もスーツでいいよ!
スーツ姿が似合う霊幻と学ランのモブ君なんて最高じゃない!!

やっぱりスーツと学ランは最強です。

あ、まとめとしては、霊幻はお酒は弱いということでしょうか。
営業のためにバーへ行き、最初は弱いアルコールのカクテルから始めて、常連客になってからアルコールなしのレモンサワーを頼んでいたという感じじゃないかと思いました。

モブ君はどうなんだろう…。
お父さんはビールとか飲んでそうだから、体質的には飲めそうですね。

モブ君が大人になって、霊幻と痴話喧嘩をして、バーで酔い潰れかけた霊幻を迎えに行って、おんぶして家に帰って欲しいです♪



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