Kitten

□レイヨンとちょんで
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 撫でられて気持ちよくて、そのまま眠ってしまいそうになったとき、呼ばれた気がした。

 なんだろう?

 ちょんでのおひざから飛び降りて、毎朝鳥さんにあいさつする窓ぎわに行ってみる。

 『レイヨンっっっ!!!』

 いつも鳥さんが歌ってる木の枝に、レイヨンがいた。

 「ちぇな?」
 「ちぇんくん?あっ……」
 『レイヨンレイヨンレイヨン〜〜』

 ぼくが窓ガラスにアタマをこすりつけると、レイヨンが木の枝から窓の外わくに飛び移ってきた。



  


 迷い子のぼくを見つけてくれたのはレイヨンだってちょんでがぐぅぐに説明してくれて、しんぐぅがじゃあお礼しなきゃって窓を開けてレイヨンを入れてくれた。
 レイヨンだけじゃなくって、あのとき会ったおおきなネコさん、ヨリと、はじめましてのキョニもいっしょに。キョニはぼくをクンクン嗅いできたと思ったら、たくさんしゃべりだしてびっくりするヒマもないくらい。

 「飼い猫なの?」
 「んー。ヨリとキョニはそうですけど、レイは半分地域猫っていうか、いまはぼくの近所の家にいることが多いですね」

 しんぐぅが出してくれたぼくのおやつをみんなで食べてる。ヨリとキョニは赤ちゃんのにおいがするって、ぼくは赤ちゃんじゃないよっ。

 『ちぇな、足はもう痛くない?』
 『うんっ。もうぜんぜん痛くないよ、ほら!あっ……』

 るぅぐぅが買ってくれたキャットタワーに飛び上がろうとしたら、失敗した。ヨリとキョニがケタケタ笑うから、フーって怒ったけど恥ずかしい。
 よじ登るのはできるんだけど、飛び乗れないんだよなぁ。

 『ちぇな、じっとしててね』
 『え?』

 レイヨンはぼくをくわえてピョンと飛んだ。ぼくが失敗した1段目に飛び乗ってそっとぼくを離すと、ケガした足をサリサリと舐めてくれる。

 『レイヨン、すごいっ!』
 『ふふっ、元気そうでよかった。すぐに上がれるようになるよ』

 ぼくはうれしくて、レイヨンの胸元にグリグリとアタマをこすりつける。クスクスと笑いながらぼくの耳を舐めてくれるレイヨン。
 くすぐったいけど、気持ちいい。



 「そういえばあの日、イーシンさんたちが帰ったあとにこいつらソギヒョンの病院に来たんです。チェンくんのことが気になってたのかも?」
 「そうなの?」
 「ええ。キョニは病院嫌いなのにめずらしいってソギヒョンが言ってました」

 友だちができて良かったねとしんぐぅが、ぼくとレイヨンを撫でてくれる。
 レイヨンは撫でられながら、しゃべってるぐぅぐとちょんでをじっと見てた。

 『どうしたの、レイヨン?』
 『あのふたり……かもね』
 『え?なに??』

 レイヨンがつぶやいた意味がわからなくて聞いたけど、もうすこし大きくなったら教えてあげるよって。

 ちゅがい、ってなんだろう??




 

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