闇金短編

□イヤホンについて
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今日はいつもよりだいぶ早い。
もしかしたら1番乗りなんじゃないかと思いながら、事務所の扉を開ける。
「おはようございまーす」
一応あいさつをするが、返事はない。
やはり1番乗りだったかと、謎の達成感を得る。
ってか、受付けの机の上、物積み上げすぎだろ。いつか雪崩起きるぞ。
なんて事を思いながら、自分の机に向かう。
2、3歩歩くと、受付けの机の上に積み上げられた物で見えなかったが、何か黒いモノが見えた。
場所的に俺の机の前だが、その場所は名前さんで、まだ来ていないはずだ。
不審に思いながら見えた黒いモノに近づく。
と、なんと驚き名前さんだった。
腕を組んで、イヤホンをしている。
寝ているのか、規則的に体が動くだけで、なんのリアクションもない。
イヤホンをしていて寝ているから、声が聞こえなかったんだとようやく合点がいく。
名前さんの寝顔が見れた。しかも独り占めなんて、たまには早く来てみるもんだと思う高田だった。

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