08/24の日記
01:03
みはがすき
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だれかのてをまっていた。
おれはいつもまっていた。
おれにとって、だれかのてはいつもおれをおいはらうものだった。
きまぐれにさしのべられようとしても、いつのまにかきえてしまう。
おれをおいていってしまう。
おれにとってだれかのては、えいえんにてにはいらないまぼろしだった。
ぜったいにおれのものにはならないのに、めをさましてもねていても、いつもゆめみてしまう。
おれはまいにちじっとまつ。
さしのべられるだれかのてと、けしておれをあたためることはないつめたいたべものを。
いつかきっときっとおれにもおとずれる。
おそらくそんなひはえいえんにこないことをあたまのどこかでわかっていながら、それでもまつことをやめられない。
どんなにさむくてもあめがふっていても。
おれはここにいるよ。
だれかおれをつれていって。
おれはおきる。
おれはねむる。
たまにとおりかかるだれかのあしおとにしんけいをしゅうちゅうさせながら、まもられていてこうふくなほかのもののじしんにみちたあしおとをききながら。
おれは、おれいがいのすべてがうらやましい。
きっとみんな、のぞまれてそこにいる。
それぞれのやくわりがある。
くさもきもはなも。
くうきもみずもかぜもそらも。
おれとはちがうほかのものたち。
きっとひつようとされていないのはおれだけ。
このせかいであたたかいてにもとめられないのはおれだけ。
おれはいつかきっとしんでしまう。
あたたかいてをえられないままきえてしまうのはいやだ。
いやだいやだいやだ。
こわいよこわいよ。
おれはまいにちこえをからしてないた。
さけんでさけんでだれかをよんだ。
おれをたすけて。
おれをひつようとして。
だれかのてがおれのものになるのをこころのそこからのぞんだ。
あるひおれはなきつかれてじめんにたおれた。
だれもおれをひつようとしない。
それならもういっそえいえんにねむってしまおう。
さよなら、せかい。
さよなら、だれか。
そのときおれにふれたのは。
あたたかい、だれかのてだった。
だれかはほほえんだ。
それはゆめじゃなかった。
ありがとう、だれか。
おれのほおとこころを、あたたかいなにかがつたった。
そしておれはしずかにめをとじた。
ねむるために。
そしてあすまためをさますために。
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