今は懐かしい「ユメノカケラ」

□接骨院にて
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どうしてかこういう時に書けてしまう

今回は「ラブライブ!」パロ

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日が暮れるのがこの頃かなり早くなっていると思う。
私は診察室の壁にある窓から暗くなった空を見上げてから、最後の患者の名前を読み上げた。
「桜内、梨子さん。
診察室にお入りください。」
呼んでから私はその名前をどこかで聞いたことがあるなと気づいた。
しかし、それが誰だか分かるより先に「はい」と返事が返ってきて、女子高生が診察室に現れた。
その子はテレビに出てきそうなとてもきれいな顔立ちの子だった。
制服はあまり見ない、けれどどこかで見た物。
私は小骨がつっかえたようなむずがゆさを感じながら「今日はどうしましたか?」と聞く。
「えっと、足を痛めたみたいで…」
「はいはい、じゃあ靴下脱いで見せてくださーい。」
彼女が出した足を取り、私は少し探る。
「あー、はいはい。なるほど。」
これはこれは関節がはずれかかってるなー。と思い何も告げず、足を引っ張って関節を外した。
「フォ!?」
間抜けた声がでたとともに一息で関節を入れ直す。
「フェッ!」
なんだか面白い反応する患者だなーと思いながら足を膝の上に乗っけて机の上のテーピングを取った。
「関節が外れかかってたので入れ直しましたねー。二、三日はテーピングしててくださいねー。」
「あのー、運動はしても良いですか?」
テーピングを巻きながら「良いですけど、何かされているんですか?」と質問する。
「はい。えーと、ダンスを。」
その言葉に、テーピングを巻く私の手が止まった。
「あっ…」
一人で納得し、声を漏らす。
「あー、あなたスクールアイドルの桜内梨子さん。」
「はい、そうです。」
ここでやっと頭の中で納得がいった。
名前も制服も何となく覚えがあったのはテレビで見ていたからだ。
「あー、なるほど。」
私はテーピングを巻き終え、寝台の上に上がるように指図しながら言う。
「スクールアイドル、大変でしょ。」
「まー、そこそこに…」
私はスクールアイドルと言う響きである人のことを思いだしていた。
「私の同級生にもスクールアイドルがいてねー、なんだかんだ無理してたよー。
怪我さえしなかったもののこっちとしては結構ハラハラで。
その子は良かったんだけど、リーダーの子が無茶な子でさー、文化祭の時に熱で倒れて大騒ぎ。
大会の切符見送るわ、なんだで最後の大会の時なんか学校あげて雪かきとかしたり、あいつ等はすごかったなー。
見てるこっちまで勇気もらえて…」
私はマッサージをしながらそうだべっていると桜内さんは何か気になったようで「そのスクールアイドルの名前は?」と聞いてきた。
「今でも忘れないよ。
あいつ等は私たちの夢だったから。
東京のスクールアイドルグループ名はーーー

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