奇妙珍妙紀行
□落下さん
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『痛快眠』
ある日の夜の話。
「せしる。君は寝る前にストレッチをしているよね?」
「ええ、そうですけど...?」
「実は僕もなんだ。快眠のためにやっているんだけど、君の方法でいいものがあったら取り入れたいなと思って。
参考までに教えてくれるかい?」
「もちろんです!折角だからみなさんでやってみましょうよ!」
こうして中年たちの地獄が始まる──
「あ"アア"ァア"!!」
「これはッ...ウ"がっ!」
「まっ、股が裂けるゥゥウッ!!」
「ほらほら、そんなんだからジョジョに倒されたんじゃないんですかー?」
吉良さん、ディアボロ、プッチさん、ファニーさんを交代で押さえつける。
ディアボロとファニーさんは前屈で、
吉良さんとプッチさんもスプリッツで悲鳴をあげた。
私と難なくクリアしたディエゴ
元々関節の稼働がおかしい人外さんと四人で中年さんたちの背中を押す。
「プッチよ...友人として君の成長のために協力させてもらう!」
「DIOォもうやめてくれアァ"ッ!!」
絶叫するプッチさんなんて激レアだ。
「選挙に比べれば簡単だろ」
「それとこれはちがぁぁあ裂けるッッ!!」
「こうして肉を柔らかくすれば少しは美味くなるかァッ!?」
ミシミシィッ
「オ"オアア"ァア"ッ!!」
...ディアボロ死んじゃわない?
「ア"ア"ッ...せしる...もう少し手柔らかにしてくれないかッ」
「どうです吉良さん、参考になりましたか?」
「なったよ、十分すぎるくらいにねッ!」
一通り終わった頃には中年さんたちは体も心もボロボロになっていた。
二度とせしるには教えを乞わないと固く誓った吉良であった。