奇妙珍妙紀行
□少年少女
2ページ/5ページ
『n+7日』
学校でも授業なんか頭に入らなかった。
花京院、先生に指されたとき答えを教えてくれてありがとう。
──とてつもなく長く感じた学校が終わり、駆け足で図書館に向かう。
「あっ、君は...!」
入り口で誰かに声をかけられた気がするけど申し訳ないが今は相手にしている余裕はない。
中に入って辺りを見回すが、特段変わった様子はなかった。
司書さんが私を見つけて
「ごめんなさいね、いつもの本急になくなっちゃって今探しているところなの。
誰かが借りたままなのかもしれないわ。」
と教えてくれた。
なくなっちゃったんじゃない、きっと戻ったんだ!
館内をうろうろしていると
「ねぇ、やっぱり君...せしる?」
「もう!今忙しいんです!」
さっきの人だろうか、でも切羽詰まっていて振り向かずに会話に応える。
「どうして?」
「人を探しているので!」
「それって、宮本輝之輔を?」
「えっ!?」