きみょうですてきな
□おつかいもの
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初めての外はポカポカしててとても過ごしやすい。
道路に出て家を見ると
塀に「荒木荘」という表札がかかっている
アパートだということがわかった。
そこそこ年季が入っている。
ぼーっと荒木荘を眺めていると
「あのー、せしるさんッスか?」
はっと振り向くと
リーゼントの学生が立っていた。
恐る恐るうなずくと
「やっぱそッスよね。昨日は大変だったようで、日を改めて来ました。」
改めて...?
「自分、東方仗助って言います。
昨日吉良吉影に呼ばれてあなたの怪我を治させてもらいました。」
そういえば、昨日吉良さんが仗助を呼んでなんたらって言ってたような...
とりあえずお礼を言わないと。
「ありがとうございます。学生さんに見えますが、お医者さんなんですか?」
そういうと仗助さんはちょっと笑って
「全然。普通の高校生ッスよ!」
と気さくに答えてくれた。
「高校生、私と同じくらいですね!」
「せしるさんも同じくらいなんスか!じゃあタメでいいかな...
俺のことはさん付けしないでタメでいいから!」
「じゃあ仗助、よろしくね!私もタメでいいよ!」
「グレート!よろしくな、せしる!」
安心する...とってもほっとする。
(この人は絶対殺人なんかしないってわかるわ...笑)
そう思うと早くも犯罪者だらけの生活に慣れ始めてる自分に気づいて苦笑した。