きみょうですてきな

□さようなら、はじめまして。
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「あなたが踊るとみんなが不幸になるの」


「実力はあるんだけどね・・・」


私は自分のやりたいことをしているだけなのに。


自分を表現したい、見てほしい。


なのに...


ある日の発表会に、それは突然起こった。



高いセットの上で踊っていた。
楽しいはずなのに、楽しくはなかった。
また今日も誰かの死を見る。
その誰かは手向けとばかりに私の手から強引に幸せを奪っていく。


曲が終わって拍手に包まれる中に誰かの声を聞いた。


「あなたはもう必要ない。

さようなら。」



その瞬間大きな音と一緒にセットが崩れて私は頭から落ちていった


ゴン、と鈍い音とバキッとかグシャッとかそんなオノマトペが同時に鳴って少しすると
声にならない痛みと頭から生暖かいものを感じた


あ、私死ぬんだ。


人とはこんなにもあっさりと逝ってしまうものなのか。


悲鳴とどよめき。
救急車と叫ぶ声、駆け寄って泣きながら呼びかける友達。

なぜか今はすべて他人事にしか感じない。


そしてゆっくりと意識が離れていった───
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