george ss

□ミスターロンリー
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大広間はおなかがへる匂いがする。今日はホグズミードに行ける日。行ける日なのに、行ける日なのに!


「あれ、行かないのfirst name」
「う〜んわたしは良いかな」


なんでみんな恋人同士でいこうなんていうかな。まあいいか、休暇中にまた行けばいいし。はぁ、今日は一日中だれもいないなんて。


「ホグワーツ、一日貸し切り…?」


そんなつまんない話があるか!だれもいないってのに!


「どうした、絶望的な顔だぞfirst name」


あ、あ、あ、ジョージ・ウィーズリー!わたしの大好きな、ジョージ・ウィーズリー。かっこよくて、優しくて、おもしろくて。ホグズミードに行ったのかと思ってた…!


「え、な!」
「どうしてここにいるかって?」


だれもいない大広間。わたしたち二人きり。なんだ、このシチュエーション。緊張して反吐が出そう!


「相棒においてきぼりを食らっちまって。リーも最近彼女できたみたいだしな。アイツにだぜ?笑えるよなー。で、first nameは?行かないの?ホグズミード」


ジョージは優しく笑った。普段から話さないわけではない、ないけど、ふたりきりなんて。だけど、だけど本当にかっこいいなあ。かっこよくて、見とれちゃうよ。


「俺の顔になんかついてる?おーい」
「あ、え、えーと、みんな恋人と一緒に行っちゃって。わたしそういう人いないから、わたしもおいてきぼりなの」
「そっかー、一緒だね。置き去りにされたもん同士仲良くしようぜ」


あ、あー、仲良くなっちゃったよ。まさかだよ、まさか。なんかもうびっくりだよ。


「ジョージは今日、なにする予定だったの?」
「今日は…うーん、特になにも考えてなかったなー。いつもはフレッドが面白いこと考えるから」
「いつもイタズラ思いつくのってフレッドだったんだね」
「そうなんだ。俺もあいつみたいに、悪知恵が働けばいいんだけど。あ、そうだ」


来週提出のレポートとか、いろいろあるやつ やっちゃおうよ、そしたらふたりでなにかしよう!と、なんだか楽しそうなジョージ。かわいいな、こんなに近くで見たの初めてかも。


「ふふ、ジョージなんか楽しそう」
「ずっとふたりで話してみたかったんだ、first nameと」
「え?」


映画のワンシーンみたいな、なんか少女漫画っていうか、うーん。ドラマチックだけど日常的で。そんな話になるのかな。今、ジョージが言った言葉に、舞い上がってしまっている。わたし今、どんな顔しているんだろう。

「はは、顔真っ赤だ。早く終わらせて、そしたらなにをしようか?ふたりで考えよう!楽しい一日になりそうだ」


立ち上がって、楽しそうに歩くジョージの後を追いかける。ミスターロンリー、自惚れてもいい?なんだかしあわせの予感だよ。



Mr.Lonely!
( ミスターロンリーガール!きっとしあわせにするよ! )

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