TSUKIPRO
□分かれ道
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田舎道
慣れ親しんだ道を
慣れ親しんだメンバーで歩く
「なーんかあっという間だったね」
「だな」
「そうだね」
小さい頃から一緒にいる陽と夜
彼らは修学旅行の時にスカウトされ
アイドルになるらしい
「陽がアイドルなのはなんか
納得だけど、夜もだなんて意外」
「俺もびっくりだよ
でも、せっかくの巡り合わせだし
挑戦してみようかなって」
「なんか今まで当たり前にここに
いたのに、一気に遠くの人になっちゃうみたい
そのうち、『事務所通して』とか
言われるのかな
今のうちにバシバシ写真撮っとけば
よかった」
「売る気だろ？」
「あ？ばれた？」
こんなバカみたいなことしながら
私たちは子どものときからずっと一緒で、陽と夜が隣にいるのが当たり前だと思ってた
でも、それは当たり前じゃなくなる
これから彼らはアイドルになるんだ
それはすごく嬉しくて
素敵なことで、応援する気持ちは
もちろんある
けど、私の心にひっかかるもの
それはいつからか芽生えた小さな恋心
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