安土城
□お子様は寝る時間
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かくして、光秀が春日山城に派遣した使者が佐助を呼び寄せるまでの間武将たちによる紅の子守当番が始まった
「さて…」
最初の当番は家康
その前に紅はちょこんとお行儀よく座った
「あんた本当に紅なの?」
「うん!べにだよ
あなたはだぁれ?」
「俺は家康、徳川家康」
「いえやす!」
「そう、いい子だね」
家康は紅の頭を撫でながらまじまじと見つめた
いつも見ている紅に似ているが幼いと雰囲気が違う
「いえやすぅ…、お腹すいた」
「そっか、朝餉がまだだっけ
政宗さんに言ってくる
なんか食べたいのある?」
「ハンバーグ!」
「は、はんば?」
「ハンバーグ、たべたい!」
紅の口から出てきた謎の単語に困惑する家康
「とりあえず、政宗さんに相談してみるか…」
家康は紅の手を引き台所へと向かった
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