IDOLiSH7

□No.1
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ソファに横になり何回も同じ雑誌の同じページをめくる廉
何度みてもそのページの内容は変わるわけもないのに

それを指摘すると起き上がり
俺の方を見る、可愛い人




「これはこれは、抱かれたい男No.1の八乙女楽様ではありませんか
本日もお勤めご苦労様でございました」




こんな100%バカにしてる言葉すら愛しいと感じるからたぶん末期だな
これを天とかに言われたら絶対キレる
いや、天じゃなくてもキレる
つーか廉以外に言われたらキレる


そんなこと考えながら平常心を装って
廉のおでこを指ではじきソファに腰を下ろし彼女を抱き寄せる

俺にされたでこぴんが痛かったのか
おでこを両手で押さえてる、廉が可愛い、他の奴がこんなことやっても何とも思わねぇけど




「こんなアンケートはどーでもいい
俺が抱きてぇのはお前だけだ
他のどの女に何と思われようと関係ねぇ、お前はどうなんだ?」




俺はアイドルだから たくさんの人から想われた方がいいのはもちろん理解している
でも、それとこれとは別だ
仕事では何百、何千、何万という人間に愛を向ける


だけど、今は違う、俺が愛したいのは目の前のこいつだけだ
廉からの愛だけあればそれ以外、何も望みはしない




「その質問はズルいよ…
そんなの…、決まってる…」




おでこを押さえていた手を俺の首に回し軽く触れるだけのキスをしてくる廉こんなガキみたいなキスですら廉からってだけでそそる


自分でも引くくらい廉に惚れてる
どうしようもないくらい、こいつに溺れてる


だからこそ、俺は欲張りになる
お前の全てが欲しい
俺の全てでお前を愛してやるから
お前の全てを俺によこせなんて
俺は傲慢な男か??




「キスだけじゃわからねぇな
廉の言葉で聞きたい」




伸ばされた手を掴み彼女にそう告げる
困ったような顔も可愛くて




「楽ってそーゆー趣味あったんだ」




ちょっと拗ねたような顔も可愛い




「お前だからだよ
な、言ってみろよ 廉」




きょろきょろとして落ち着かない廉が逃げないように指と指を絡めて彼女の手を包み込む




「………ぃて…」




かすかに溢れた言葉はあまりにか弱くて、彼女がどれだけ恥ずかしさを感じているかがわかる、だけどそれが俺の加虐心を揺さぶって、もっと廉をいじめて、困らせてしまいたくなる




「聞こえねぇな」




意地悪くそういうと、彼女は一呼吸おいて言葉を紡いだ




「っ…、私が抱かれたいって思うのは
楽だけだからっ…、だから…抱いて…
私のことっ、楽でいっぱいにして…?」




俯いたまま一息でそう言う廉は顔を見なくてもわかるくらい真っ赤になっている


普段はそんなこと決して言わない廉だからこそ実際に彼女の声にのせてこの言葉を聞くと予想以上の破壊力で、理性がぶっ飛びそうになったがなんとか持ち堪えて余裕があることを装ってキスをする




「んっ…ぁ」




廉の口から零れる吐息が俺を刺激する
唇を離すと熱っぽい瞳と視線がぶつかる




「廉、すげぇエロい顔してる」

「楽はいつもエロい顔してるけどね」

「まだ口答えする余裕あるみたいだな」

「…バカ」

「なんとでも言えよ」




俺はいつだって廉の前で
余裕なんてねぇ、ちょっとでも気を抜いたら壊してしまうくらい激しくする自信がある


廉 愛してる
乱れたお前も、凛としたお前も、生意気なお前も、全てが愛しい
自分でもどうかしちまったんじゃねぇかって心配になるくらいお前に溺れて、もう這い上がりかたなんてとっくに忘れた


もっと汚したい、もっと愛して、愛して、愛して、ぐちゃぐちゃにして
俺だけの廉になればいい


こんなに独占欲が強くてがっついてる姿なんて見られたら、お前はどう思うだろうか…
余裕なんてなくて、お前に心底惚れてる俺を受け入れてくれるか?

頭の中の考えは、廉を
愛してるうちにかき消えて
そんなことどうでもよくなるくらいの熱に溺れる


お互いの体が邪魔だとすら思える
もっと深く深く繋がって
お互いの熱で溶けていっそのこと溶け合って1つになっちまえば……なんてのはただの夢なのにな




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