恋乱倉庫

□悪戯3の撮影後日談【小十郎】
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■悪戯3の撮影現場にて■



「カーーーーット!!!」


カットの声が掛かり、小十郎様と政宗様が引き締まった表情を緩ませる。


「小十郎。俺の演技はどうだった」
「実に良い間合いでいらっしゃいました」

自分の演技の出来を確認する政宗様に小十郎様もニコリと笑いかける。

「次のシーンは政宗様お1人での撮影ですので、小十郎様と弥彦は休憩です」

執務室に広げられた撮影機材を片付ける家臣の方々を背に、台本を手にした田中さんが段取りの説明をして下さる。
暫し待機となった私と小十郎様は、別室で休憩する事になった。


「何だか、政宗様の小姓役なんて不思議な感じです」
「そうだな」

2人きりの休憩室で雑談を交わす。
小十郎様に冷たいお茶を差し出すと、突然すっとその手を取られてしまった。

「小十郎様…?」

予想していない状況に目を瞬かせ小十郎様を見上げると、思い掛けず真剣な翡翠色の瞳に射抜かれた。


「っ…!」

ドキリと胸が高鳴ると同時に、小十郎様の大きくて無骨な手が私の後頭部を引き寄せた。

「さっきの続きして」

「…ええっ!?」

演技中よりも熱を帯びた小十郎様の低音が耳に滑り込み、かあっと顔が熱くなってしまう。

「あそこまでしてお預けなんて、演技でも我慢出来ない」

「っ…う…」

いつの間にか後頭部だけでなく腰にまでしっかり腕を回されて身動きが取れなくなってしまい、困ってあちこち視線をさまよわせるも解決策など見つからない。

「い…1回だけですからね…」

小十郎様の目は真剣そのもので、曖昧に誤魔化しても許してはくれなそうだった。

「うん」

そう言う小十郎様の襟元をきゅっと握り、少し上向くように唇を重ねる。

「ん…」

少しだけかさついた小十郎様の唇に触れ直ぐに唇を離そうとした途端

「んっ…!」

薄く開いた唇から小十郎様の舌が滑り込んできた。

「んぅ…っ!…んっ…」

後頭部に回した手に捕まえられ抗うことも出来ず、くちゅくちゅと濡れた音を立てて唇を離さぬままに散々口内を舌で侵され舐め回されてしまう。

「んぅ…っ…はぁ…ぁ…」

何分ほどそうしていたか、長い口付けに満足した小十郎様に漸く唇を解放され、大きく息を吸った。

「もっ…1回だけって…言いました…」

呼吸を奪う程の激しい口付けをされて恥ずかしさと息苦しさに顔を真っ赤にしながら軽く睨むと、小十郎様はニッコリと爽やかな笑みを浮かべた。


「うん。1回しかしてないよ」


おわり。


…………

悪戯シリーズの舞台裏です。
あと1cmでちゅー出来なかった小十郎様への救済措置を書いてみました( *´艸`)
悪戯シリーズには、「あの“本能寺の変”スタッフが送る戦国エロキュンラブストーリー」と言う煽りが付きます。
嘘です(笑)





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