外伝
□俺の…
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『兄様?』
「……」
『兄様ぁ?』
「……」
『…敖潤さま♪』
「煩い!仕事の邪魔だ。」
執務室の机に向かって書類に目を通している西海竜王 敖潤の背中に抱き着いて…引っ付いている女、朔羅。
観世音菩薩の退屈凌ぎに連れて来られた筈の、本来なら此処に…天界には足を踏み入れてはイケない女。
この女、朔羅は異世界から迷い込み観世音菩薩に保護されたが、観世音菩薩の側では退屈だからと、観世音菩薩から敖潤に託された。
本来なら天界には天界人以外は足を踏み入れてはいけない。
その為朔羅の正体を知っているのは、観世音菩薩と敖潤と部下の捲簾と天蓬の四人だけだった。
面倒だが観世音菩薩の命には逆らえない。
更に面倒なのが、観世音菩薩が掛けた術と朔羅の立ち位置。
それは……
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