幻想魔伝

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三蔵一行は予期せぬ雨に急遽立ち寄った町で空き家を借りた。

掃除も行き届いており、一人ずつ使える程の部屋数。




濡れたままでは気持ち悪いので順にお風呂に入り各自部屋で寛いでいた。






三蔵も部屋で新聞を読んでいると部屋の扉を叩く音。
読んでいた新聞を畳み扉の方へ顔を向け声を掛けた。






「誰だ。」
三蔵の声を聞き入って来たのは三蔵一行の紅一点の朔羅だった。


『三蔵?入っていい?』
遠慮がちに聞きながらも三蔵の返事を聞く前に朔羅は中に入ると三蔵の座っている側に行くと手に持っていた物を差し出した。






「あぁ?何だ?」
怪訝そうに朔羅を見上げる三蔵だが、朔羅は気にした様子も無く三蔵の隣にある椅子に腰掛けると、グラスを三蔵に渡した。







『…飲まない?』
そう言うと朔羅は三蔵に渡したグラスに黄金色の液体を注いだ。







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